奥秩父.丹波川小常木谷.その2
       日没後の丹波川渡渉と最終電車は三鷹止まり.後輩の山田邸にお世話になり.翌朝出社する

                                      小常木谷出合から置草履ノ悪場.不動ノ滝
                                      源流から岩岳尾根.茅谷尾根・・滑瀞出合より丹波
    不動滝上からの遡行
     
     不動ノ滝を越え昼食.12:30〜13:35        現役山田君と見城先輩

   不動ノ滝上にでて空腹感に襲われる。時計は12時を回っている。
     早速ラジを組み立て.飯のできるまでフランスパンを齧り.キューリの塩漬けをほうばる。
     気温は低く.まだ霧雨のような雨粒が谷間に舞っている。ジッとしていると少し肌寒かった。


    不動ノ滝〜滑沢源流
   上流.遡行図U

   置草履の悪場〜滑沢出合
     12:15不動ノ滝上一12:30置草履の悪場.大一14:15大滝上一14:45ネジレノ滝.15m2段上一15:0010mノ幅広い滝:08
     一16:05滑沢出合.

   ナメの段
  左岸を攀じる

 

      再び遡行
   ナメノ段は上段を右に迎える。ここでトップに山田を左岸よりヘズらしてみたが.思うよう進まず立ち停まる。
     彼の右を強引に根元を掴み々上に立ち.動けぬ彼を引っ張り上げた。ザイルに寄り掛かからせ滝上へ強引に引き上げる。

   大滝
   左岸を巻く

   滝上.14:15

   次の大滝は一筋の太い流心を落し滝壷を踊らしている。美しく又.最もその威容な流れの姿をかね備えていた。
     直登不能.巻き径の左岸さえ危なかしい急壁だった。
     足元に目を向けると巧みに曲がりくねった流心が緑多き樹海に吸い込まれ落ちていた。

  ねじれノ滝8m
  共に左壁を攀じり.微妙なバランスを要求されている

  

 

  ねじれノ滝上.14:45

   最後の難場. ネジレノ滝8は再び滝口で瀑芯を浴びながらザイルを結んでいる。
     スラブに苔が付着してハーケンが連打されていた。
     足らぬビナをザックから取り出し.ザイルに身を寄せ.ハーケンをホールド替りに最後は腕力でヘズリ上がる。

  上流
  置草履の悪場を終えると枝沢2本が入っていた。
   背は茅谷尾根

  噴水滝右岸を捩る.15:00

  真上より4mチムニー状ナメ

  7mN字の滝上で

   噴水ノ滝は左を.そしてチムニー状のN字滝へと。そして疎らになった小滝を乗っ越せば.遡行を終えている。
     源流部は7.8年前から.かなり伐採され荒らされていた。明るいガラ沢を抜け.ツメは枝尾根へ逃れている。


   岩岳尾根の枝尾根をツメに入り

    下山
  岩岳尾根に乗り

   岩岳尾根から茅谷尾根を下った。
     尾根末端のコブで南の枝尾根を下り.滑沢出合付近で丹波川の河原に下りを.再び渡渉した。


  帳との競争.渡渉は闇の中

       滑沢出合一16:15小:30一17:10枝尾根:30一18:00岩岳尾根,茅谷尾根一18:45小:55一19:35小:40
       一20:10滑瀞出合一21:00丹波:15=22:10氷川:49=0:10立川=三鷹Y邸.
      下山
   予定より大分時間を費やしてしまった。日に追われ.ボンボン下るが疲れが現われる。
     ツガの原生林を抜けた痩せ尾根は丸みの広がりをみせ.暗い樹林帯に入い込んでいる。
     それでも樹木の隙間から忍び込む薄日の残り日が地表を幾らか照し出していた。黄昏からもう7時に.帳を迎えようとしていた。

   昨日は夏至.長い日で助かっている。
     そうこうしている内.忍び込んだ弱い日は完全に帳の下に落ちる。
     層雲が低く垂れ込んで.まだ雨雲が残されている感じだった。最後の小休止でエレキを取り出している。

      丹波川.闇の渡渉
   エレキは3人をり3個あるも1個しか点かなかった。まだ街道に出る為の渡渉が残されている。
     丹波川の最後のヘズリの渡渉は暗く危険な為.神経を使わされた。ゆっくり焦らず1人ずつ1つのエレキを頼りに渡渉する。

   暗闇の谷間にエレキはスポットの如く.小さく足元だけをほんの少し照らしだしていた。
     流れに足を取られたら救いようもない。ライトの照り付ける部分のみ流れが覗まれる。
     膝を超す水量に流れは以外に強い。何も考えず全神経を集中するよう促す。

   漸く青梅街道にでた。終わったと同時.どっと疲れが現れる。
     何時もの溢れだす歓びの満足感はない。ただ終ったと感ずる方が大きかった。闇の光を手探りに闇夜の街道を丹波へと歩む。
     黄昏から帳へ.暗くなった夜道の街道はバスの便もなく通う車もなくなっていた。

   丹波川左岸沿え.街道を進み漸く「奥秋」の集落に入る。街路灯はないが.暗闇に民家の灯が浮び上がり,路面にもおぼろに照りつけている。
     集落の中央を通る家屋の窓からは団欒する家族が映り.テレビ.NHKの連続時代劇「天と地」の放送が聞こえてきた。

   小さな1つの集落を抜けると丹波のバス停も直ぐだった。ただ最終バスからはまだまだ長く氷川・新宿へと闇に閉ざされたアプローチが続く。
     氷川駅発最終列車に乗り.中央東線の最終列車は三鷹止まり。急遽後輩山田宅にお世話になり.その間々朝.先輩と私は出勤することになる。

      今回の山行
   最大の失敗は垂直に落ちる懸垂訓練をなし得なかったことだった。
     又沢を少々甘くみていた為.時間的余裕が全くなく.沢登りのみで終わってしまっている。
     成果としては体を動かすことができたこと.ホールドの使い方.及びザイル操作を身に付け得たことになる。

   小常木谷の核心は置草履の悪場とその前後で.峭壁に行くてを阻まれ.断続的ではあるが深く険悪たる谷を構成していた。
     滑瀞谷出合は深く切れ立った谷間を両側壁で隔てられ魅了させられた。その美渓は街道からも覗められる。

   谷そのものはそれ程.美渓の名に相応しにくい。自然の荒々しさがよく組込まれた長い沢だった。
     置草履を除けば何の変哲もない沢であもる。その核心があることで.平凡で伸び伸びした沢も.その良さを十分現していた。
     翌7月02〜06日は.大学紛争の諸事情が加わり.学生の参加要望に応え.剣岳池ノ谷山行は急遽.早月尾根へ変更された。

   岩岳尾根は踏み跡が山径に
     後日の調べだと前飛竜から岩岳尾根の踏み跡は茅谷沢源流を横切り小常木谷右岸を平行するよう下って.小常木谷に一度下りている。
     ここで火打石沢を共に渡り.小常木谷左岸を大高巻きして.余慶橋下流の青梅街道へ下る径が造られた。

   2009年09月.大菩薩嶺北尾根を下山.三条新橋より丹波まで黄昏の青梅街道歩む。
     その折小常木谷出合の側壁は岩屑が落ちぬよう.全てが防護棚で被わ防御されていた。

     出合から置草履ノ悪場.不動ノ滝
     源流から岩岳尾根.茅谷尾根・・滑瀞出合から丹波