大杉山稜の中半.核心は大杉山と2つの弥七沢ノ頭

   後半は2つの弥七沢ノ頭を越え箒沢乗越へ―北山稜は更に北上し.石棚山稜に至る
     穴平沢ノ頭から尾根筋は更に落葉を深め.早くも冬木林に覆われたヤブ沢ノ頭から板小屋沢ノ頭を下り箒沢公園へ

    遠見山西尾根から大杉山山稜を北上
    弥七沢ノ頭からヤブ沢ノ頭.板小屋沢ノ頭南西尾根・・ズサ平ノ沢

   畔ケ丸
   河内川の河原は箒杉の旧道分岐.12:10
   ヤブ沢ノ頭止まり
    12:10弥七沢ノ頭:50一(950m圏コブ一13:10ヤブ沢乗越:15一13:56キレット一14:25小:30一14:55ヤブ沢ノ頭一16:15箒沢公園橋:30.

     河内川右岸の大滝沢と西沢とを分水稜とする畔ケ丸と箒沢権現山を結ぶ吊尾根が正面に没している。
   手前の緑の小山が峰山735mで川畔の県道も見下ろされている。・・旧弥七沢ノ頭956mより撮る。

   畦ケ丸と重なる権現山
  箒沢の集落を分ける旧々道.旧道.県道.12:31

     権現山南東面の山肌・・マスキ嵐沢左岸尾根と唐沢右岸尾根(峰山735.0m点尾根).又中央下の旧々道に箒杉の巨樹が見下ろされたる。
   頂北側の左下に落ちる奥ノ沢から覗き込む。河内川和右岸沿いの集落.又県道に入れば最近できた箒杉公園にでる。
   山北藤野線と旧道の分岐が箒沢バス停で.分かれ奥側の細い旧道に推定の樹齢は2000年以上といわれる天然記念物の「箒杉」があり。

     1934年(昭和9年)3月に国の天然記念物に指定された。関東地方では千葉県鴨川市の「清澄の大スギ」と並ぶ巨木といわれる。
   この名木は大火と土砂崩れという2度の災害から付近の住民を守った経緯があり.地元の人々から崇敬の念を集めている。

   北側の950m圏コブ
  南東尾根を小川谷に延ばす950m圏コブ.12:45

     弥七沢ノ頭から1つコブを越した北北西側にある2つ目の950m圏コブは最近「弥七沢ノ頭」と呼ばれるようなった。
   玄倉川右岸に落ちる弥七沢の源頭にあたり.ブナの小立の幹に赤テープに黒マジックで山名が記されていた。
   この頭から南東に弥七沢左岸尾根伝いに下れば仲ノ沢林道へでられる。登山道ではないが.最短の確りした踏み跡径が付けらている。

    更に大杉山北山稜を綴る・・遠方は甲相尾根大室山
   大室山の左景・・新弥七沢ノ頭より.12:47

    石棚山稜・・ヤブ沢ノ頭,石棚山
   大室山の右景・・穴ノ平沢ノ頭北西尾根.12:50

     更に聡明で明るく開かれた850m圏コブにでる。
   足元は急下降で落ちる仲ノ俣乗越への痩せ尾根. ここから立体的に視野が広がり.半ば葉を落とした黄葉美に飾り立てられていた。
   弥七沢ノ頭からドンドン下る痩せた踏み跡. 灌木混ざりで高度感は薄く.足場の崩れた所がないだけ気持ち楽だった。

    板小屋沢ノ頭
   乗越を隔てた華麗な色彩の紅葉美.12:58

     下る鞍部は箒沢乗越へ。この先.藪沢ノ頭に立ち.左上の板小屋沢ノ頭へ回り込んで.板小屋沢右岸の南東尾根を沢底に急下降した。
   そして箒沢公園橋にでている。

   乗越への急斜面.13:03

     弥七沢ノ頭の下りからの箒沢乗越越えが今回の山行のポイントになる。尾根はここから150mほど急激に鞍部へ落している。
   痩せ尾根になり石英閑緑石が風化した白いザレの斜面が嫌らしい。短いが左手.押手沢側が落ち.笹藪が現れる。

     その下850m付近では尾根が2つに分かれていた。直進した右手の方が確りした枝尾根に見え.少し下ってしまっている。
   この枝尾根は直ぐ先で箒沢の底へ急激に落ちていた。見上げると二又からの左尾根が細く続いているのが判り戻っている。
   改めて周りを見ると二又には立木に掛かる小さな焦せた布を見付けている。ルートを示していた。

    箒沢乗越
   13:10

    
    穴ノ平沢ノ頭926m.13:31             尾根筋の岩壁に咲く2輪のリンドウ.13:30

    箒沢乗越
     掴み掴み下った鞍部が箒沢乗越. 「神奈川県有林242」の標柱と古く錆び読めぬ赤プレートがあった。
   地軒図を読むと高度800m. 今朝登りつめた本尾根,戸沢ノ頭880mより低い。驚くと共に飽きさせぬ変化に富んだルートが高度を忘れさせていた。
   左手の押出沢側の谷間は左岸に岩盤を示し.右手のヤブ沢の支流は細くくねりながら源流を下っている。

    玄倉沢を隔てた日影山(ブッシュ平)と950mコブ
   玄倉沢を隔でて.13:40

     乗越からは這う根を掴んでの石ゴロ混ざりの急登になる。820mで一度緩んだ。
   振り返ると歩んきた藪の主尾根を右手に望み.開かれたヤブ沢側から玄倉沢を隔て.遠く日影山の山並が望まれた。

     1000mにも満たない西丹沢前衛の山々。大分遠いい山々だが.以外に立派な輪郭で山形を映している。
   山北町の南部に当たり左から伊勢沢ノ頭,1085m点峰.林道ブッシュ峠を経て日影山(ブッシュ平)から北西尾根に取付けば玄倉集落にでる。
   頂稜を綴れば右端が熊山667m点コブ.枠外が大らかな頂を持つ大野山になる。

   ヤブ沢乗越からの登りで振り返る.13:42

   冬木になりつつある灌木帯.13:43

    屏風のよう近づいたヤブ沢ノ頭と石棚山
   鞍部がキレット.13:54

    穴ノ平沢ノ頭
     穴ノ平ノ頭926mは広く細長い平頂で.深い灌木に覆われている。北面に2つの尾根を派生させている。
   北西に延びる穴ノ平沢ノ頭北西尾根(押出沢右岸尾根)は痩せ尾根。綴れば尾根筋は最後に急下降し.押出沢とズサ平ノ沢との出合に没している。
   もう1つヤブ沢ノ頭1210mに至る北東尾根。最後はロープに塞がれるが越えれば頂に立つ。

     ズサ平ノ沢は一般的には板小屋沢と地図に記載されているが実際の板小屋沢は標高710m二俣先の左俣を呼び呼んでいる。
   下流部をズサ平ノ沢と呼び.右俣は熊取沢と呼ぶ。

   小さなキレット.13:56

     遠くから見た目より呆気ないキレット状の小さなコルは熊取沢の枝沢。コルをを過ぎると再び笹と灌木の急登になる。
   1本取った。腰を降ろした左脇が白い大きなザレ場。登りつつ見詰めてきた所だった。

   最後のツメ.石ゴロ帯.14:38

     再び最後の急登.両手が塞がれてた所でK先輩から電話が鳴る。背中のザックで鳴っている。
   安全な所で電話を取と再来週出掛ける筈の山行が急遽.来週の奥武蔵伊豆ケ岳東尾根に決まったと。
   伊豆ケ岳は中学の時.初めて企画し同級生と登った山である。懐かしさだけで付いて行くことになるのだろう。

    ヤブ沢ノ頭1210m
   石棚山稜に乗り登山道に入る.14:54
    この山稜の東側200m先にもう1つの1290m圏のヤブ沢ノ頭がある

     更に北上する尾根筋は緩やかな丸みを持ち.先へ導いている。行く手の樹間越には深々とした自然林が屏風のような山壁を現していた。
   真近になったヤブ沢ノ頭.石棚の山稜が連呼してそそり立つ。藪の壁は正にその姿だった。

     再1130mで傾斜は緩み.以外と長い大きな露岩帯が現れる。詰めると檜洞丸からの縦走路にでた。長いロープで塞がれている。
   山径を右手に折れれば石棚山稜へ。もう1つのヤブ沢ノ頭が右に折れ250mほど離れてある。地図上のヤブ沢ノ頭.

     左に折れ板小屋沢の源流を大きく回り込み.板小屋沢ノ頭から板小屋沢右岸沿いに周回する気持ちで北西にジグザクを急下降した。
   ズサ平ノ沢(板小屋沢)の河原にでる。

     板小屋沢ノ頭から北方に派生する尾根は石棚沢左岸尾根。その間々末端まで降りれば石棚沢出合から東沢を経て西丹沢自然教室bsへ。
   又途中860m圏の尾根二俣で.左枝尾根に入れば.山の神にでて.直接西丹沢自然教室に突き当たる。分岐からの下りに要注意.
   板小屋沢ノ頭から南西駆け下りる板小屋沢右岸尾根を一気に急下降した。登山道がズサ平ノ沢の河原に辿り着き.右岸の山腹を綴れば箒沢へ。

    弥七沢ノ頭の西尾根
   以外に大きい右上は世附権現山.14:57
    朝方路線バスの車窓から見上げた大杉山肩の山並みを.ここから見下ろす

     石棚山稜を板小屋沢ノ頭へ向かい.左手を振り返ると梢越えに.今まで綴ってきた大杉山北山稜が見下ろされた。
   大杉山から湯ノ沢乗越.仲ノ沢乗越を越えると2つの弥七沢ノ頭にでる。従える西尾根も描かれていた。
   弥七沢ノ頭の右奥が台形型の762m点尾根で中川温泉に下りている。

     七沢ノ頭の山稜は.ふくよかな曲線を描きながら.再び小さなコルを登り返すと平頂の穴ノ平沢ノ頭に至る。
   中央右に延びる穴ノ平沢ノ頭北西尾根は板小屋沢左岸尾根にも当たり.経路を綴れば.これから右岸尾根を下る私と末端の大石キャンプ場にでる。

    950m圏コブと穴ノ平沢ノ頭
   大分下って左端のコルは板小屋沢の突き上げ.15:25

     鞍部にはヤブ沢乗越と小さなキレットがあった。右側が中川川箒沢.左側が玄倉川弥七沢になる。
   箒沢へ下る登山道から手前は板小屋沢と押出し沢。

    檜洞丸登山道入口
   ズサ平ノ沢(板小屋沢)の河原.旧登山道の分岐.15:30

      板小屋沢右岸尾根から二俣下のズサ平ノ沢の河原650m圏に降りている。箒沢への登山道は穴ノ平沢ノ頭北西尾根に登っているようだ。
   分岐には「通行注意! 板小屋沢沿いの登山道は路面が崩れています意して通行してください」と覚え書きが添えられていた。

     道標の奥.沢沿いから箒沢乗越への旧登山道.廃道の分岐。荒れに任した状態のようだ。
   このルートは乗越.北側の詰めれば穴ノ平沢ノ頭の南東尾根と結ばれ小川谷.穴ノ平橋にでられる。ここは又石棚山稜への登山口。
   又沢沿いに詰めれる中間尾根は.板小屋沢と熊取沢を隔て.南西の延びる板小屋沢ノ頭にでる。ズサ平ノ沢の対岸は穴ノ平ノ頭北西尾根。

   まだ青々と茂るズサ平ノ沢右岸の小径を歩む.15:55

   前権現山
   沢沿いを直進すれば線上は板小屋川出合へ.16:05

     ズサ平ノ沢のほとりにでて,鉄梯子を利用し堰堤下を左岸に飛び石伝いに左岸に渡る。ここで最後の1本を取り今日一日の汗を流している。
   洗う顔が冷水を浴び心地よい。山を下りると川畔に生い茂る樹葉はまだまだ緑濃く.樹葉も多い。
   又若葉のような色合い溢れる樹葉はもたれるよう川畔径を被っている。日が陰りだした。路線バスの時刻を気にしながら山を下りた。

    大石キャンプ場
   板小屋沢出合の永久橋.16:13

     板小屋川を板小屋橋で左岸沿いに下り,出合で右岸に渡る所に「檜洞丸」を指す道標があった。
   大石キャンプ場に入り.左に抜けると河内川に架かる箒沢公園橋を渡れば右岸は県道の山北藤野線.バス停「箒沢公園橋」にでる。

     板小屋橋を渡らず.手前の道標から登山道と離れ.左に杉林を回り込むと板小屋沢左岸尾根から穴ノ平沢ノ頭950m圏峰に至る踏み跡がある。
   穴ノ平沢ノ頭北西尾根でもあり.痩せ尾根でツメの直ぐ南脇が箒沢乗越。踏み跡は上部.穴ノ平沢ノ頭926mから降りている。

      16:15箒沢公園橋:30=新松田急行17:54=19:19新宿.

    河内川周辺の発電所
     バスの車窓からの帰路.玄倉川は丹沢湖南岸沿いを走る送電線とその奥に秦野峠に続く主尾根に並行して列ぶ落合線の巨大鉄塔群が望まれた。
   朝方.新松田を始発でたった路面バスは丹沢湖北岸へ永歳橋を渡ると世附権現山を背にした湖畔に落合発電所の施設が臨められた。
   ただ鉄管等は陰になり判らなかった。落合発電所は入水路として大室山と大又沢の2つの取水口を持っている。

     1つは下山口の河内川の箒沢公園少し上流が取水口。導水管で中川川右岸沿いに屏風岩山,権現山の各未尾根を潜っている。
   最後は権現山の南東尾根(尾根の末端には落合発電所がある。その尾根の南面で権現山の裏側にある世附川の支流大又沢ダムから
   取水された導水管.延長3068.9mと合流し.1つとなり落合発電所に送水されていた。

     放水は丹沢湖世附川になる。落合発電所の直ぐ先.中川川出合先の中川橋が戸沢ノ頭山への登山口。
   又この尾根は箒沢までの河内川中川川左岸尾根であると同時.玄倉川小川谷の右岸尾根にもなる。

     その玄倉川本流沿いには中流に玄倉第二発電所(水圧鉄管1本.2900KW)があり.熊木川ダムから取水された導水管で発電されている。
   更に放流は山を越え導水管で玄倉ダムへ。玄倉川出合にある玄倉第一発電所(水圧鉄管1本.落差258.20m.4200KW)で発電され.
   ここでは丹沢湖玄倉川に放流されていた。

     又丹沢湖三俣ダム下.永歳橋を渡る手前には田ノ入発電所(水圧鉄管1本.落差71.87m.7400KW.1978年4月運用開始)がある。
   取水の三俣ダムはロックフィルダムとしては異例ともいえる5門のゲート(水門)を有する洪水吐き出しの存在,洪水調整.上水道.発電.
   堰高95.0m.堤頂長587.7m.

     田ノ入発電所の放流と河内川の余水吐は河内川左岸沿いの地下導水管で御殿場線谷峨駅近くにある嵐発電所に送られ酒匂川に放流。
   地形的には東名高速道酒匂川の直下で落差83.83mの水圧鉄管2本築かれ狭い場所にあった。

     その直ぐ西側.河内川右岸出合付近にある峰発電所.水圧鉄管1本.落差63.65mは鮎沢川支流野沢川と生土発電所から取水され.
   現在も活躍する明治期の水力発電施設で酒匂川水系最古の発電所。又嵐発電所から受電された電力は送電線落合線に補電されていた。

    河内川周辺の送電線
     玄倉川上流の玄倉第二発電所で発電された電力は玄倉川出合にある玄倉第一発電所に送電され.共に送電線玄倉線66KV.
   1回線に乗り.落合発電所からの落合線66KVに補電されている。

     又田ノ入発電所からの三俣線66KVは1号鉄塔を設けて直ぐ落合線8号鉄塔に結ばれていた。
   そして8号鉄塔で分岐した峰線は河内川左岸沿いを北上し.老番は2本のコンクリート柱になって結ばれている。

     この峰線は1km離れた嵐発電所からの電気を6KV×2嵐線で峰発電所に送電され.峰構内にある終点4号鉄塔で結ばれている。
   この峰発電所を起点にした66KV.1回線の峰線は酒匂川線29号鉄塔(上が2回線の酒匂川線.下が1回線の峰線)で交差し,落合線8号鉄塔に給電。
   バスは落合線の遥か下を潜り丹沢湖へ。送電線は河内川出合付近で極端に東へ折れ.都夫良野トンネルを跨ぎ北東へ綴られていた。

     峰発電所の上流.不老山の南尾根を越えた所には京浜地区.首都圏に電力を供給する巨大な新富士変電所が造られている。
   変電所相互の送電を制御し.UHV送電線で基幹系環状送電ネットワークを担う世界初の1000KV(現在500KV)の西群馬幹線と結ばれている。
   そこから送電される超高圧送電線が河内川出合付近を幾つも東へ横切っていた。・・佐久間東幹線.田代幹線.新秦野線.

   地形図「中川」.山と高原08「丹沢」. ・・スカパ登山靴,26.690歩

     
箒沢公園から中川川右岸尾根ルート図
     中川橋から遠見山西尾根を経て大杉山山稜
     弥七沢ノ頭からヤブ沢ノ頭西尾根・・ズサ平ノ沢