橅ノ平から大杉山西尾根に移り馬草山へ
     橅ノ平から仲ノ沢乗越.湯ノ沢乗越.小割沢乗越を経て大杉山―大杉山西尾根から馬草山の東山腹道に回り込む
                                     新土沢から中川温泉.魚山亭裏に下ている
    押出沢出合から穴ノ沢ノ頭北西尾根を経て橅ノ平
    大杉山西尾根を分け草山から手入れの良い植林帯・・蝉の声・新旧の植林と雑木

    仲ノ俣乗越
     

    蝉の声
     橅ノ平で休み再び南下を続ける。尾根筋はアセビ帯をゆるりと下っている。ここからは赤帽黒杭に藍に近いテープのマーキングが点々と付けられていた。
   高度差700~800mを下る間の尾根筋では私の靴音を聞いてか? 蝉が驚き飛び立つ姿を幾度となく見ている。右に左にと飛び散る蝉の姿。
   それほど密度が濃いにも係らず.通り過ぎる周りは煩く啼き叫び合唱している訳でもなく.蝉も啼き声としては,寂しほどで.踏み跡は廃れていた。

     遠くで間隔を透し「ジージー」と耳に入るのはアブラゼミ。手前の周りから飛び立った蝉は少し澄んだ鳴き声で.波長も途切れ気味。
   ニイニイゼミの仲間だろうか? それとも共存する春蝉かも。共に鳴くこともあると聞く。

     東京.御徒町の我が工場から両側200m前後に2つの公園があり.立木の根元にミンミンゼミが羽化し.出てきた幾つも小さな土穴がある。
   ただ「ミーミー」と鳴き出すにはまだ早いようだ。穴があるだけでの鳴き声は殆ど聞き取れなかった。メスだけではあるまいし?
   何故だかわからぬが常に.西隣りの公園で一斉に蝉しぐれが始まりると大分経ち.お盆頃から東側の公園でも習い鳴きだしている。それが常だった。

     橅ノ平から大杉山に係る短い距離には遡行してきた沢屋が安とする仲ノ俣乗越・湯ノ沢乗越・小割沢乗越と3つの乗越を抱えている。
   仲ノ沢乗越を渡った対岸から見下ろしている。12時36分.下ってきた乗越は左側が根の木段で今のルート。
   見定めず昔のルートを直接下り.やや不安定な足場を手探りで降りていた。渡って左手が湯ノ沢仲ノ俣の源流で.右が弥七沢。

   乗越830mから小川谷側.12:36

   深田ノ沢側に落ちる大きなヤマヌタ

    南側の810m圏コブ
   間違えて左手の枝尾根に入り込む.12:52

     仲ノ沢乗越を下り返すと2つの小さな810m圏コブがある。その南側のコブに乗り.ここで何を勘違いしたのか左の支尾根にうっかり入る。
   この尾根にも主尾根筋と同様.赤帽黒杭の境界標が立ち.立木には赤に青のテープが点々と付けられていた。
   この痩せ尾根には露岩が現れ踏み跡が続き.下り続けば仲ノ沢林道にでる弥七沢右岸尾根。

     下り一方の痩せ尾根で可笑しいと尾根先を探ると尾根筋は左下に回り込み更に落ち始めている。小川谷に没する尾根のようだ。
   対岸に連なる山稜の右奥に芋ノ沢ノ頭840mが聳えているのを見て驚かさせられていた。
   情けないことに進むべき主尾根は右手に被う樹林に隠されるようコブを連ねていた。慌てて戻っている。その間15分ほどの距離.

   痩せ尾根を往復して.13:07

    右奥が芋ノ沢ノ頭
   痩せた枝尾根773m地点から戻っている.13:16
   小川谷越えの山稜.13:13

    810m圏小コブに戻り
   戻って振り返える.13:25

    尾根ミス
     小コブの左手先に段違いに緩やかな尾根筋が延びていた。そこから戻り.小コブを振り返っている。
   更に橅ノ平から続く青テープ(落ちている方が多い)も続き.左下の赤帽黒抗に続く杭が共に続いていた。何も考えずに見た目で進んでしまっていた。

     枝尾根は次第に左に回り込み.樹間の切れ目から真向かいに見た景色に直ぐ可笑しいと気が付く。
   本来のルートは右上へと小コル.小コブを越え湯ノ沢乗越へ延びていた。

     6,7年前の晩秋に戸沢ノ頭からヤブ沢ノ頭へ北上している。当時は紅葉から冬木に変わる時期. 艶やかと哀愁とが混じり合う季節だった。
   今の猛暑とは大分,雰囲気が変わっていたのは事実だが四季を通し下草の茂りは殆ど変わらず.裸土の歩き易い尾根径が続いている。

   湯ノ沢七ノ沢と弥七沢.13:28

   深田ノ沢七ノ沢側の緑深い源流.13:34

    小割沢ノ頭
   小コブから小割沢乗越815mを越え小割沢ノ頭へ.13:38

   伸びやかな癒しの尾根を綴る.13:38

     橅ノ平からは変化に富んだ複雑な地形を伴ない.冒険心をくすぐられる楽しいルート。その後に橅ノ平のような癒しの尾根も再び創りだされていた。
   小割沢ノ頭から白ザレを抜け.尾根伝いに優しさが見える尾根を下っている。そこからは傾斜を増し.最後の登りで大杉山北面の肩にでる。
   台地を望むと一線を引き.杉の植林帯に林層を変えた。南山稜に入り込むと大らかになった大地は更に開かれ.杉に覆われる植林帯が綴られた。

    大杉山
   三角点標石860.8mと鹿柵の三脚.13:51

    大杉山
     頂の肩からは平坦になった一面の杉林.100mほど進むと左脇に鹿柵が張られ.その脇に脚立と三角点標石を見付けている。
   以前訪れた時は三角点標石が何処にあるのか見付けられなかった。戸沢ノ頭から長い植林帯を綴り.
   広い台地にでるも平坦過ぎ.ポイントらしきものもがなかったと思う。標石の脇に古い鹿柵があったのだが。

    大杉山西尾根と馬草山692m
   自然歩道から大滝沢林道に移る所から南東方
   水晶沢ノ頭雷木沢左岸尾根から諸窪ノ頭・畔ケ丸と立ち.大滝峠から下山した折.最後に林道から撮る・・2017.11.29/16:00

    大杉山西尾根
   頂全体を被う植林帯の西側.13:56

     ここから馬草山に至る西尾根は棚沢と湯ノ沢の支流.十一沢に挟まれ,派生する小尾根は複雑な絡み合っている。
   それでいて平頂は杉の一大植林帯を築いていた。ポイントを書き出した概略図を取り出し.確認して西側の森に入り込む。

     西面の杉林は漠然と広がりを見せている為. 西尾根を下るには三角点標石から真西にポイントを見定め.倒木帯を100mほど下っている。
   その先の立木に赤テープが間を空けず付けられていた。踏み跡は薄い.

     有っても気にする必要はなかった。テープ脇の確りした踏み跡が北側山腹に向かい横切るよう降りている。
   その間を下りればよかった。そしてジグザグに急下降する地点は丁度大杉山の頂から真西の地点に当たっていた。

   急斜面に入る手前にあった赤テープ

   急傾斜の植林帯は先が見え助かっている.14:10

     テープから数分,80mも踏み跡を下ると植林帯の中に左側の斜面が緩やかに抉られているのが認められた。
   ここから起きる尾根筋は自然林との林層の境を築き.植林帯側に踏み跡が綴られている。

     右側は岩稜と思っていたが深く抉られた雑木の谷間で.湯ノ沢.十一ノ沢の源頭に当たっている。
   西面の段違いの台地形に.右手の正面に小尾根が起きるのを知っていれば.濃霧なり.樹林に閉ざされても下る不安が抱くことはない。

   起伏の尾根が起きる.14:12

   崩壊続く.ザレ斜面の尾根筋.14:18

     尾根状になり西進すると植林帯を抜け.足元に「鹿島家」石柱を立ち.抉り落ちたザレ地の崩壊地にでる。
   左側が棚沢,右下は十一沢になり.痩せ尾根のツメは共に深く抉られていた。

    世附権現山と枝陰になった759m点コブ
   手前が馬草山.右奥は屏風岩山.14:20

     尾根の距離は短く.再び灌木帯に入ると樹葉の被う枝木の途切れた所から馬草山が見下ろされた。
   丸みを付け.正面に見る馬草山の展望。この右裾を綴るようなる。背の大山は世附権現山.

    西尾根710m圏のコブ肩
   振り返り見上げる小コブの末端.14:24

     720m地点にでて.尾根通しに左に折れ気味に小尾根に乗る。ただ手前の棚沢に落ちる小尾根には鋭く抉れ注意を要する。下れぬ尾根.
   上のスナップ中央奥右寄りには赤帽白柱「048」が立ち.下から見ると710m圏コブに当たり。頂から延びる尾根の末端のコブように見上げられた。

     背の湯ノ沢側の境に鹿柵が張られていた。この鹿柵の脇から左手に斜下し.ザレた急斜面を折れ,南西側にトラバース気味に下って行く。
   残置ロープが続いて3本あった。1本目から3本目のロープ沿いが谷間のトラバース帯.全貌を見下ろすことができる。

   地肌の剝き出しになったザレた斜面.14:29
    正面は棚沢大滝流域.右側のザレ下は湯ノ沢源頭.ザレた急斜面にトラロープが3本繋がり張り付けられていた。

    馬草山は右
   二本目のロープを終え.14:32

    馬草山南面
     大杉山西側から延びてきた丘陵のような幅広い尾根から北上する処。下って来た場合は何か掴みどころのない所で少し西側に回り込む。
   それを意識し過ぎたか.ザレた斜面を下り.営林署の赤テープに導かれ,左の植林された大斜面に入り込みそうになった。
   色々色彩豊かなテープが入れ交わさっていた。そこに向かうと更に下ることになる。本来の十一沢にあるコルは全く異なり.直進して下った鞍部になる。

     数分だが方向転換して戻っている。その間々元の場所に戻らず.十一沢のコルを通る筈のルートには戻るよう入いらず.上部に進み交わっている。
   そして倒木や枝打ちで荒れた林床を抜け.直接斜め左上へと緩やかな登りで.馬草山南面の斜面を横切っている。
   コル先で本来の作業道と合わさり.馬草山の東側をやや登ると馬草山との分岐にでた。道標類は全くなし。

    馬草山へ
   馬草山東山復北寄りの取り付き地点.14:50

    小尾根
     山腹を巻く作業道に植林帯の頭が触れ.自然林との境界をなす小さな尾根にでる。何にも目印はないが地形図「中川」を読めば馬草山への分岐だろう。
   大らかに広がる小尾根沿いに登ると5分ほどで鹿柵にぶち当たった。間伐材に枝打ちされた枝々が大地に絡み歩きずらい。それにぬかるむ所もある。

     左手から鹿柵に沿って登ってきた尾根と合わさると周りは急に薄暗い斜面になり.再び杉の植林帯に入る。
   仄かに鹿柵沿いに下ると鹿柵が倒れている所で南側に跨ぎ.戻る形で大らかに広がる杉林の斜面を詰め頂に立っている。
   漠然とし過ぎ分りずらいと思えば当てずっぽうに登っても頂にでられる。ただ見えるも手間ばかり掛る所。

    植林帯の中の小さなピーク
   馬草山692m点コブ.14:59
    高さ的には取付き地点からの高度差は50mほど

   鹿柵に囲まれた山頂.14:59

     頂は鹿柵に囲まれていた。その上.道中も含め杉林は薄暗く,展望はない。
   又足場も悪く期待するものは何1つなかった。ただだからこそ.下山してから登った頂として.心に残る山になるかも知れない。

     そして後日,違った感じの支尾根を見付ければ好奇心が湧き.再び訪れることもあろう。
   ここからの下りも林床の足場が悪い。戻りは鹿柵沿いに変え.元の取付きに降りている。

   中央の樹林内が馬草山への分岐.15:08

     馬草山の取付きは正面の杉林から右上に短い尾根を登り.鹿柵の尾根に合わさりピストンしている。下りは尾根状の左手のザラ場に向かい降りた。
   この尾根は私の立つ足場から大らかな尾根に変わり.北側に延び.湯ノ沢に没している。又確りした踏み跡が尾根伝いに降りていた。

     ここは登山詳細図による屈曲点の「迷×」地点にあたり.私の脇に赤帽白柱が立つ。
   この標柱から左へ山側に回り込めば馬草山の北側をトラバースする作業道に入る。又尾根上をうかつに直進すれば迷路へ。途中で踏み跡は失わている。

   平坦になると手入れのよい杉の植林帯に入る.15:22

     馬草山をピストン. 山腹をトラバースして北側に回り込むと整然と管理された植林帯に入る。
   美林が育ち綺麗な林床にも心が打たれる所。気の休まる植林帯を進むと.ほどなく更に平坦な林床が広がり.踏み跡は薄く分からなくなった。
   それでもピンクのテープに導かれ.一定方向に一直線に進めば更に開かれた平坦な植林帯が続く。

   間伐された広大な斜面.15:24

     先へと植林帯を抜けると.ここ足元の一線を引き.間伐地の倒木が広がりを見せ始めていた。まだ新しい間伐材がゴロゴロ横たわり.
   倒木は間切りされている。更にその間を縫う作業道は整頓された区画地に。土道で造られた作業道は又贅沢さを添えていた。

   西側から切り開かれている.15:30

     作業道に入り大巻きに綴られた道から.小さく折り返しながら下ると「かたばみ興業」の標識が立つ作業道の分岐にでる。
   ここからは土道と云うより.森林帯の確りした道が登山口まで続いていた。

     急斜面はジグザグを切り.一直線に通すと左に分かれる浅い小尾根から新土沢右岸の出合上にでた。
   出合向かいが中川温泉. 右岸沿いのフェンスからやや右手の高みに立つと「登山詳細図」に記入されているドラム缶のある場所にでている。

   上のスナップの右下・・「かたばみ興業」の丸い標識.15:30

     この辺一帯は旧鹿島財閥が所有していたその名残で.鹿島建設のグループ企業の子会社「かたばみ興業」が管理している。
   緑化造園業務及び山林管理業務を行い.「イガイガの丹沢放浪記」氏のブログによると.北海道から九州の12道県に約6100haを管理しているようだ。

    新土沢
   降りて右手上にドラム缶あり中川温泉に入る.15:42

   登山詳細図にあるドラム缶.15:44

     植林帯の作業道は580m付近で2つの浅い枝尾根を分けている。
   「登山詳細図」では右尾根を取り.大きくZ字を取りながら石櫓(狼煙台?)にでて.尾根末端を回り込みドラム缶にでている。
   私は知らずして直進して.左尾根筋を下っていた。そして新土沢にでて.直ぐ右の高みにドラム缶を見ている。

     ドラム缶の下が中川温泉「魚山亭」の駐車場. 玄関前を過ぎ.道路を隔てた向かいが「日垣の宮」神社。
   車道を左に折れ河内川を渡らず湯ノ沢を渡り.本流左岸沿いの小径を綴れば吊橋から湯沢「ぶなの湯」にでる。
   又は渡って右岸沿いに風呂と中川温泉バス停あり.直進すれば河内川を渡り.中川温泉入口バス停に至る。

    世附権現山が大きく被さる岳山
   中川温泉.河内川に架かる新湯ノ沢橋より.15:48

     里の裏山に当たる岳山は屏風岩山南東尾根末端の小コブで.河内川の対岸の小山。467m
   岳山の左(南)側mに笹子沢出合があり.中央にスリットのある岳山堰堤を過ぎ.山裏に回り込んで.源流は屏風岩山に突き上げている。
   岳山と権現山の丁度真中あたりに二俣があり.2つの大滝がある。右俣出合は笹子大滝20mの直瀑し.左俣には25mの屏風岩沢大滝がある。

     2週間後.屏風岩山西面のここからは裏側に当たる地蔵平に出て帰路は屏風岩山を越え.この南東尾根ルートから「丹沢ホテル時之栖入口」バス停に下りている。
   残念ながら途中で先を間違い.時間をロス。真に迫りながら2つの滝に出合う機会を失っていた。
   今回は新湯ノ沢橋を渡り左脇に信玄館を過ぎ県道にでると中川温泉入口のアーチを潜り.中川温泉入口バス停にでている。

    河内川左岸の山並
   橋上から上流側・・右手が小吹沢.15:49
    橅ノ平西尾根の762m峰から西へ派生させる尾根末端の604mコブ
    谷間奥は大滝越えの箒沢権現山(前権現)

    左岸・・橅ノ平956mと西側に延びる762mコブ
   橋上から中川温泉.湯ノ沢方面.15:49
   道路の正面右脇奥が「魚山亭」

     小吹沢と日向ノ沢とに挟まれ762mコブから南西の延びる前方は580m圏コブ。経路は湯ノ沢堰堤池.右岸に取付き地点があり.
   脇に赤帽白柱「A240」がある。見えぬ580m圏の山陰が日向沢乗越.右上が大杉山稜の橅ノ平。

     15:50中川温泉入口bs15:53=16:49小田急.新松田:59=18:27jr新宿.

     関東では空梅雨が続き昨日は九州から関東に掛け梅雨明けを迎えている。その間も関東以西では一週間夏日が続いている所も多かった。
   その割には樹林の枝々は焼けた樹葉を殆ど見せず.反ってまだまだ緑々した若葉色も混ざり見られている。
   今日は丹沢でも珍しく30℃を切ると聞き.猛暑の低山に出掛けて来た。明日からは33℃以上の日々が続くと云う。

   地形図「中川」.zzz171押出沢流域.弥七沢右岸・左岸尾根.馬草山・・スカパ登山靴.23088歩
   お茶漬.茶500cc.ウーロン茶500cc.水300cc・・サンド.バナナ.トマト.餡蜜.リンコ.゙

     押出沢出合から穴ノ沢ノ頭北西尾根から橅ノ平
     大杉山西尾根を分け馬草山から手入れの良い植林帯・・蝉の声・新旧の植林と雑木・中川温泉