権現歩道・・地蔵平から大又沢右俣を遡り大滝峠へ
   大杉歩道から地蔵平―地蔵平から権現歩道で上流の関ノ沢.権現沢を遡り大滝峠へ。屏風岩山東尾根は諦め.再び二本杉峠へ戻る

    二本杉峠から大杉歩道を経て地蔵平
    権現歩道から大滝峠前・屏風岩山と二本杉峠

   地蔵沢林道・・左岸道
   地蔵平からの立派に保持された林道.12:04

    地蔵平11:55一12:30大滝沢橋一13:20大滝と堰堤上一14:04三俣一14:28大滝峠下950m一15:02屏風岩山
    一15:50二本杉峠一16:47細川橋bs.

     大又沢二俣で地蔵沢とイデン沢に分かれる地蔵平からは2つの林道に分け延びている。
   地蔵平で富士見橋を渡り西側に延びるイデン沢側の法行沢林道は白水橋を過ぎ.更に北側と西側の2手に分かれていた。

     地蔵平北側の地蔵沢左岸沿いに延びるている地蔵沢林道は地蔵沢から派生するセキノ沢沿いに回り込み.大滝沢橋から戻るよう甲相尾根へ北上する。
   今回は地蔵平から林道に入り.大滝沢橋で林道と分かれ.セキノ沢左岸から古道「権現歩道」に入り.大滝峠を目指すことにした。

    地蔵沢林道・・右岸道
   右岸に渡った林道跡.12:07

    林道の右岸道
     林道としてはっきり分かるのは地蔵平から北上すると直ぐ.信玄平から城ケ尾峠に至る尾根筋の踏み跡を左に分けている。
   徒渉する本流の河原.直ぐ上流側で地蔵沢と支流のセキノ沢の出合がある。。

     林道を更に進むと正面にセキノ沢が回り込み突き当たる。林道は途切れて,対岸に渡っている。ここまでが手入れの行き渡る林道だった。
   渡渉した対岸の右岸に至ると林道としては.路面跡が広い意味で.平坦な空地として残されている。
   ただ平坦地な路面を見付けるだけで異常を感じ.周りの茂みは荒々しくなっていた。広い平坦地もチョッと外れると樹林のジャングルになっている。

     大又沢に人が住んでいた頃の地蔵尊はオバケ沢とセキノ沢との分岐点からセギノ沢に寄った高台(マルサン平)に安置されていたと云われている。
   ここ右岸上部の高台がマルサン平だろうか? 大滝沢橋を渡った先の林道.744m点コブ付近の南側がマルサン平か?

   セキノ沢.最初の堰堤.12:11

     現実的に維持している林道はそう長く続かなかった。直ぐ右前方に堰堤が望まれる。
   上部にある筈の広い林道は痩せ狭まり.失われている。直ぐ痩せた狭い踏み跡に変わり.堰堤の左脇の高巻きを抜けている。

     堰堤で留められた上部は広い平坦な河原が開かれ,左岸に戻る林道の渡る地点を示し.見渡される対岸の岸縁も広く切り開かれる。
   荒れた台地が続き.更に左岸の上流側に延びているようだった。

    地蔵沢林道
   再び対岸に見付けた左岸の林道跡.12:14

     林道はこの先で大崩壊地のガレ場へと続く。
   林道の法面は殆どが崩れ.林道の道端は岩屑やゴロ石が散ばめられ.雑草は生え放題の幅広い林道で.造形を示す姿は形を失わさせている。
   又脇を流れる枝沢周辺は流失し寸断された石積みが崩れていた。跡形もなく.本流を渡るゴーロ状の所にも.全く見る影はなくなっていた。

   左岸道の高台845m.12:21
    稀にほぼ現状通り維持しているカーブミラーと林道路面

     大滝沢橋への道中.一番まともな姿で林道が残されていた所があった。
   大きなカーブミラーはガラスはないものの.ほぼそのままの姿を現わしている。標柱には「平塚営林署」の文字が読めた。

     正式名は関東森林管理局.東京神奈川森林管理署,平塚営林署となり.国有林事業に左右された地域。
   明治から入植され次第に栄えた伐採事業は一度大震災で衰退するが.その後.世附森林軌道の終結する昭和35年まで大きな影響を受けている。

    左岸の枝沢出合
   林道の橋があっただろう崩壊地跡.12:25

    大滝沢橋
   崩壊地から見る林道のコンクリートの大滝沢橋.12:29

    古道
     地蔵平から大滝沢橋との間を綴る林道は本流に橋を造らず.左岸に戻るには2ケ所で自然を利用した平坦な河原を横切っている。
   そして林道は大滝沢橋で右岸に渡り.地蔵沢沿いに入っている。この東詰から林道と分かれで.セキノ沢左岸沿いの権現歩道に入り込む。
   セキノ沢の上流は権現沢と沢名を変え.権現沢に沿いに支流を遡っていた。この古道は大滝峠に至る権現歩道といわれる。

     大滝沢周辺は県有林で.大又と同様に炭焼きに従事する部落があり.3~4家族が一組になって家屋に住んでいた。
   場所は東電の取水口の少し上と一軒屋避難小屋付近。大滝沢にも分校があり.15人位の生徒がいた時があり.の前は大又分教場まで通学していた。
   雨や雪が降ると峠越えのため.大滝沢の生徒は休んでいる。この歩道は大滝澤集落と結ぶ生活道だった。

     ただここで云うコンクリートの「大滝沢橋」は位置からして.今では分からぬ橋名になっていた。箒沢側には「大滝橋」があり間際らしい。
   又沢名も漢字では「堰ノ沢」.「関ノ沢」とも表示され.橋の前後に2つの堰堤があり.その意味か如何かも分からないでいる。

     大滝沢橋を渡った先の林道から地蔵沢左俣の源流へは1084m点に至り.古道の奥野歩道と結ばれ信玄平付近に至っている。
   右俣は水晶沢・バケモノ沢を横切る奥野歩道(廃道)があり.幾つもの枝沢を横切っては大滝峠と結ばれていた。廃道.
   旧東海自然歩道との繋がりであり.大滝峠上からは大滝川沿いには東海自然歩道に並行して西沢経路が横切っていた。廃道.

    権現歩道
   大滝沢橋から望む第2の堰堤.12:30

     大滝沢橋上からは直ぐ上流に堰堤が見定められた。そこまでは東詰脇から林道と離れ.左岸沿いを進み.堰堤は右岸を高巻いている。
   左岸も高巻けるがやや厳しく苦労するだろう。

   最初で最後.唯一の大滝と第3堰堤.12:59

     本流は北に東に向きを変え.再び流心が北側を向くようなると大滝と堰堤が連続して現れた。
   この沢のちょっとしたアクセントになっていた。沢唯一の大きな滝でもあり.その右上にある堰堤ごと右岸の涸沢から高巻き越えている。

   右岸を高巻いている.13:05

    左岸が屏風岩山西尾根末端
   堰堤と右下の滝を覗む.13:12
    対岸が頂稜1010m圏からの西尾根末端

     小滝の落窪手前脇左に.大きな四角形の石ブロックが幾つも積み重ねられて出合を創り.そこに取り付いている。
   苔が付きやや大きい石. 膝を上げるには無理をする高さ。足場の石段を細かく利用し高度を稼ぎ.見上げると
   やや高めに古い石積みを見付けている。古道が通っているようだ。一気にそこを目指しガラ場を這い上がる。

     そこからは2つの滝と堰堤を高巻くトラバースが少々厄介だった。ぬかるんだ足場にフィックションを利かせ.
   幾つもの蔓を支え猿のよう渡り進んだ。そして流心が北側に向きを変えた堰上に立っている。

    左岸枝沢出合800m圏
   右.屏風岩山北側1010m圏からの西尾根末端.13:21

     堰直ぐ上の東側から入る枝沢の出合を見ている。この枝沢の水は凄く味ある美味い水だった。朝方清水沢のツメで飲んだ水とは比べようもない。
   右側に連なる尾根は屏風岩山の北側の登山道にでる1010m圏からの西尾根。突き上げた僅か南寄りに.「境界見出標丙94」があった。

     西尾根に乗ると尾根筋に踏み跡らしきものがあり.立木にテープもある。「ブナの楽園」があり.いったん緩むと地形は広がり.
   東に向きを変え主稜にでる。ここから堰下を振り返ると.緩やかに下る尾根が目に付いた。この尾根の末端hじゃ滝壺に没している。50分ほど.

   左岸小沢出合810m地点.13:29
   暫くは沢沿いに.右へ左へと流心を渡り遡る。権現沢の源流部は枝沢が多く地形も複雑で.出合毎に略図と読み合わせをしていた。

   権現沢本流の澄み切った清流.13:33

    右岸の枝沢出合841m
   1000m圏コブの東側に至る支流.13:50

     珍しく右岸から顕著に山腹を切り.枝沢が落ちている。右手の900m圏コブを回り込んできた。出合東側の対岸は大滝峠の稜.
   960m圏コブから延びる950m圏コブ尾根。左岸は820m圏出合から870m圏二俣までは枝沢のない地形になっている。

    権現沢本流
   透明度高い清流が走る.13:52
    滝壺は石英輝緑岩の真っ白な砂。水の流れが見られぬほど透き通っている。

   緩やかな渓相.13:53

    二俣出合870m
   右俣支流へ.13:57

     左俣は権現沢の本流で.源流は大滝峠上の上部まで遡っている。
   又旧東海自然歩道を幾つも横切り.畔ケ丸避難小屋近くの1240m圏コブが源頭になる。

    二俣出合880m
   更に右俣支流へ.河原はまだかなり広い.14:01

    三俣
   三俣は一応中央を行く.14:04

    三又からツメへ
     前者の言葉を借りると直ぐ沢を塞ぐような三又になり.三又からは中央のガレ気味の沢沿いを進む。
   そのまま突き上げると950m圏に囲まれたコブに辿り着く。920m付近.左脇に戻るよう回り込み.はっきりした水平の踏み跡を見付け.大滝峠へとある。

     写真の右の窪溝が中央の尾根で.その右窪溝を詰めることになる。更に右端に窪溝は浅く.一段高くにある。そこを含めての三又.
   5~6mの高みまでしっかりした踏み跡があったが.その先は岩盤の如く足場が硬く踏み跡は消えている。ある筈と更なる高みを探る。

     右端の窪溝は一段高く広く.正面を這い上がるも,沢底の踏み跡は見られず。左手の一段高い尾根の左山腹に薄い踏み跡を見付けている。
   写真右端上に段違いの横溝があり.浅い踏み跡が残されていた。最初の中央右の沢底への高巻くルートになっていた。

     中央の右沢を目指し登っている。又一度右尾根の山腹に乗り.高巻いていてから900m付近で.沢底に戻るのが旧権現歩道らしい。
   それに習い行動した。ただ山腹のトラバースは仄かな薄い踏み跡を無視し.中央右沢を目指した方が分かり易く早いようだ。
   最近のルートとし.中央を直登する踏み跡も刻まれている。そこから入る積もりでいたが.はっきりし過ぎる踏み跡を見て歩道を選んでいた。

    三又中央右の沢底
   右端の山腹道に入り.足元の沢底を覗き込む.14:09

    最後のツメ
   目指す源流ラスト・・均等とれた枯葉の窪地.14:15

     谷間から見上げた上部の倒木付近が920m圏になる。そこから左に戻り気味に折れ.水平にトラバースし藪を潜れば大滝峠にでる。
   先の踏み跡は分からなかった。ただ水平道を忘れ.左に折れ高みにでてから斜上して.峠手前の小コブにでてしまっていた。

   沢底を振り返り.14:15
    今年も新しい落葉がこの谷間を埋め尽くせば.また違った涸沢を演出するだろう。

   大滝峠手前のブナの小コブへ.14:23

   「丙117」抗の立つ小コブ960m圏
   989m点コフ南゙側より.14:28
    奥に延びるのが台地状の950m圏を越える大きな尾根。下れば尾根末端は権現沢820m二俣にでる

     右尾根の山腹から沢底に降りた地点。上部の倒木のある辺りが920m付近で.薄い踏み跡をたどり.ほぼ真左に山腹を回り込んでいる。
   そのまま突き上げると950m圏で囲まれたコブにたどり着く。ただ左側にある踏み跡をほぼ水平に戻り気味に詰めれば藪を抜け大滝峠にでる。

     踏み跡を見失い.ブナの樹林帯を抜け.大滝峠の手前(南)のコブ.960m圏にでてしまっていた。
   「丙117」抗に赤帽の恩賜石標と赤帽白のL字鋼のある小さなコブ。少々L字な地形で.頂稜の西.尖っ突きの小さな頂点にでた。

     沢沿いを這い上がってきたせいか.それにしてもブナの樹林帯は短かった。コブにでて生い茂るブナの頂稜を望んでいる。
   交わる頂稜はブナのジャングル。山と云うより緩やかな起伏の稜が周りを囲み.深い山合を見せている。まだまだ緑の色彩は多い。

     写真は北西側を向いている。足元の裏側には大滝峠と989m点コブとの間の尾根筋が臨まれる。
   大滝峠までは殆ど高度差はなく.距離は100mもなかった。大分時間をロスしているとは言え.東尾根に下らなければと焦り.
   峠まで至る確認を怠っていた。結果的にみても余りにも残念。

    屏風岩山
   裏側が東峰.15:02
    手前が二本杉峠への稜になる

    迂回
     989m点コブを過ぎ.2ケ月振りに幾らかスッキリした感じを抱く屏風岩山に立っている。日没まで2時間.東尾根からの下山を
   歩きながら考えていた。怪我後とは言え余りにも道中で.時間を費やし過ぎていた。この調子だと更に延びる恐れがある。

     予定どうり進めばここからは下り一方で恐らく.尾根末端に降りられるだろう。ただ早くなった日没に初めてのルート。
   その上疲れが重なっていた。万一の安全牌で.更に時間を費やすことを覚悟して.二本杉峠に戻ることにした。

   15:43

     屏風岩山からは東尾根の踏み跡を分け.毛出シ峠951m点に立ち.日影歩道からの踏み跡を分けている。
   尾根伝いに南下して951m点コブを越え.幾らか黄色み帯びる樹林帯を抜け.左下がそぎ落ちる急斜面を経て.旧峠から二本杉峠へ。

    夕日を浴びる二本杉峠
   上ノ原登山口側を見る.15:50

     峠手前では安心感からか気が緩み.左.右足と両足交互に肉離れを起こしている。
   旧峠を真下に見て.治まるまでジッと我慢せねばならなかった。漸く治まり歩きだした2歩.3歩。今度は右足にも嫌な兆しが起きてきた。

     朝方の峠越えをした時はまだ薄暗い.樹冠に朝陽が当たり漏れ始めた姿だった。今はやや明るく.木洩れ日の薄い夕陽を浴びている。
   屏風岩山西面を周回して.稜を南下した二本杉峠からは尾根伝いの登山道に導かれ.細川沢左岸沿いから大室生神社に戻っている。

    下山予定していた屏風岩山東尾根
   上ノ原.細川橋バス停より.16:47

     中央が屏風岩山南東尾根に乗る末端の岳山467m。左上奥に重なるのが南東尾根900m付近から派生する666m点の支尾根。
   背は東尾根になる。前回8月には南東尾根を下山.間の大塚沢に迷い込み.中間尾根の末端まで至り戻っている。

      細川橋bs16:48=17:40小田急新松田.急:53=19:18jr新宿.

     朝方通ったお地蔵様前の庭先で.下山し洗顔をさせて頂いた。そしてゆっくり細川橋バス停にでている。
   バス停で着替えをする前に妻に連絡を取る。持つ間もなく.路線バスが目の前に現れた。運転手と目が合い.笑う顔は前々回の山行で.
   朝方箒沢で河内川を左岸に渡渉した折.細道を教わったのが彼。互に顔は覚えていた。
   そしてjr御殿場線.山北駅前で日没を迎えている。妻から久し振り電話があり.終点新松田駅に着き.無事を連絡した。

     結果的には体の疲労が激しく.東尾根を下ったほうが無難だったかも知れない。兎も角.大又沢に入れたことだけで満足している。
   筋トレを休んでいた分だけ頑張ったかも。次回は下れなかった屏風岩山東面から入山する積りでいる。

   地形図「中川」.zzz131地蔵平.zzz132屏風岩山周辺.zzz176セキノ沢流域.・・スカパ登山靴29.454歩
   水500cc+300cc. バナナ.蜜柑.小豆.アミノバイ5000.リンゴ1/2.

     二本杉峠から大杉歩道を経て地蔵平
     権現歩道から大滝峠前・屏風岩山と二本杉峠