雪積もる雲取山U・・贅沢な雪籠りの山小屋と侘しい下山。鴨沢からピストン.食堂を探し溜浦へ

                               雪積もる雲取山T.登り尾根から雲取山ピストン
                               雪積もる雲取山U.雲取山から鴨沢.溜浦・・再び女の木・留浦浮橋
    夕暮れの長沢背稜と秩父の山々
   山荘2階窓際より長沢山と酉谷山.2月11日16:54

      雲取山荘
   部屋は2階の中央玄関側に通された。小屋主のモットーは基本的には相部屋だが個人主義をつらね大部屋はない。
     8人部屋で中央には2人にしては大き過ぎる豆炭の炬燵があり.掛け布団もゆったりした2枚重ね。
     見るだけで温かさが伝わってくる。その熱い炬燵に足を突っ込んで.喉通しよいビールを呑む。

   体が冷え切っているにも係らずホップの味わいは申し分なかった。今日も彼は角ビンを持参した。
     テルモスからの湯割りにの熱燗は又呑んべーの呑み振りをも薦めてもいた。なくなれば日本酒を寝転びながら呑む贅沢さ。
     夕飯には少々不満があるものの日本酒の肴にと。宿に入れば如何してもアルコール漬けになる。特に彼とは.

   部屋に戻ると周りは再び無音の世界に戻っていた。2人の声以外.小声でも聞こえるて来る音色は常に積もる雪粒に消されている。
     小屋は静まり返り.外では舞う小雪が全ての音を吸い上げている。

   用を足しに1階北側へ階段を下ると少し軋む音がした。泊りが少ないせいか無人小屋のような身振いする冷たい廊下を歩む。
     トイレは水洗だった。ただ手洗いはバケツに雪が積られている。

   程好い酔いと朝方までぬくごもりを残す炬燵のお陰で.何時もよりぐっすり眠ったようだ。
     荒天で予約取り消しが続いたらしい。連休初日の前日は50名が世話になっていた。それが今日は我々を含め3パーティ9名が宿る。

   先代富田氏の下で山小屋を手伝い始めた新井新太郎氏が1960年04月.富田氏の後を引き継ぎ.
     9年前の1999年10月に新築されたログハウス風の山小屋が東京都と埼玉県との都境の上に建てられた。収容200名.
     2月から3月に掛けては積雪の多く.予約さえすれば豆炭を無料で用意して頂ける。2食付き¥7500

   途中にあった町営奥多摩小屋も管理を任されているとのこと。昨日は20名が宿っている。
     この小屋はランプと薪ストーブで素泊りだが囲炉裏があり.ナベを持参すればコンロの必要はない。

   うどんナベがよく朝食は梅入り結飯を持参すれば残り汁でおじやができ.荷は軽くなる。小屋番.皆川さんの推薦する料理。
     彼は週に4日間は小屋主から任されていた。

      2題
   皆川さんから今朝.八ヶ岳赤岳天望荘でCO中毒事故があり.その詳細が伝えられた。
     天望荘は昨年10月に寄った山頂直下の山小屋である。

   同小屋に40名が宿泊.午前5時頃に20人が体調不良を訴え.15人が長野.山梨県警ヘリら3機で搬送したとのこと。
     昨年寄った当時は宿が満杯の為.電話で何度も断っていた状況を想いだしていた。2人が重体だというが回復が早ければよいが。

   後に全員軽症であったが石油ストーブの不完全燃焼が原因と考えられていた。
     天望荘は事故原因の究明と原因の改善を完了し.4月下旬には再開されている。

   又昨年の10月には皇太子さまが登山され雲取山荘に宿泊された。その時の裏事情を聞くことができた。
     今回3度目となり奥多摩町峰谷から入山. 芋の木ドッケから長沢背稜へ.西谷を通って小川谷へ下山された。

   2地区に跨り.陰で支える人々の大変さ.その為の警護.安全を考え予習が行われ.地元の資金も大分支出するようだった。
     喜ばしいことだが嘆くところもあると。

    2月12日小雪後雨
  雲取山荘7:15一7:50雲取山一8:40奥多摩小屋:55一9:25ブナ坂一10:20堂所:45一12:20鴨沢:40一12:50溜浦14:05.

    雲取山荘
   管理人皆川さんに見送られ.2月12日7:11

   残念ながら東京の夜景は見られなかった。風のない朝を迎える。暖かく小雪が舞う中.山荘の周りは霧氷に覆われた。
     繊細な雪粒がツガの枝木に留まり.夜明けの明るさが神秘さを添えている。今日の新雪は10〜15cm.山荘付近の積雪は65〜75cm.

    再び頂へ
   朝霧のツガの森

      下山
   後山林道は車両通行止め.三条の湯は閉鎖されていた。三条ダルミまでは距離はないが三条の湯まで下る水無尾根の積雪量が掴めず.
     山頂からのトレースも閉ざされていた。諦め入山ルートを下山する。

   三峰口は私達の足で最終バス13時半に間に合うと小屋番は語るも.来た径を下ることにした。
     5人パーティは大ダル林道から入山.富田新道を下山する。
     もう1パーティは私達と共に鴨沢より入山.石尾根を下れる所まで進むとのこと。

    霧氷の落葉松林
   左上,ログハウス風雲取山避難小屋.8:08
    避難小屋.確りした床高造りで水場以外の条件はよい。入口の寒暖計−5℃.小雪.無風

    落葉松林
  
    暖かく霧氷に.ガスは濃く灰色へ

   小雲取山から石尾根を.8:40

  

   ブナ坂上の女と名乗る木.9:16

    再び登り尾根を下る
   小袖川枝沢源流の巻き径.9:50

   裾は一日で大分雪が融けている.

   水場を過ぎた杉の植林帯手前でツァー隊に出偶わす。時間的に早く擦れ違ったろころをみるとバスツァーのようだ。
     3人のリーダーと15人前後のパーティ。上下カッパを着て.ロングスパッツにアイゼン.ストックを各々が身に付けている。

   上カッパのみの私達とは姿は段違い。私も入山前にピッケルとアイゼンを磨いてきた。
     ただ今回はワッパを含め用いることはなかった。乗越手前でみぞれになり.雨に変わっている。

    小雨降る鴨沢の集落
   右隅小袖川橋は山梨県との都境.12:41

   小袖乗越(権現平750m)で往路の旧小袖道と離れ林道を大きくジグザグに切り下ったため.少々時間を費やしている。
     林道から分かれる上流側は右岸沿いに小袖の集落に至る。下流はやはり右岸沿いに小袖橋手前で青梅街道に合わっている。

   下山は遅くなるも拘らず路線バスは2時間待ち.鴨沢の集落には風呂も食堂も.雨を遮る軒下さえなかった。
     酒屋で缶ビールを頼むも.ぶっちょうずらした主人は早く出て行けと無言で示された。

    登り尾根末端
   溜浦バス停より.13:11

    12:50溜浦14:05@610=14:40奥多摩15:12=15:52青梅.快速:57=17:10神田.

   往来する車を停め尋ねると溜浦には2軒の食堂があると聞き.小袖川出合に架かる鴨沢橋を渡り留浦まで歩む。
     ただ食堂はあるも共に店は閉店したままだった。漸く気付いてくれた食堂も厨房に火を入れてくれることはなかった。
     日曜日だが集落自体が冬篭りしているような侘しい静けさの中にいる。その上冷雨に叩かれる。路肩には春の残り雪.やや風もででる。

   シッチハイクも諦める。昔は「あうん」の雰囲気でよく乗せてもらっていた。路肩に出ると更にスピードを上げる車。
     立つせなく路線バスの到来を待つのみ。溜浦の先が溜浦で深山橋を渡れば小菅川沿いの旧青梅街道に入る。

      溜浦浮橋
   溜浦には奥多摩周遊道路に渡れるのドラム缶に類似した合成樹脂製の浮橋が架けられていた。過ってのドラム缶橋.定員10名
     雨がヒトヒト降り注ぐ中.橋中央でルァーでマス釣りをしている人達がいた。出向き様子を聞くも釣果は0。
     通称ドラム缶橋と呼ばれ奥多摩湖にはもう1つ下流に麦山浮橋にある。渇水期.超水量の減少した際は撤去されるとのこと。

   路線バスを持つこと1時間. 湖畔の風景は肌寒いだけで何も変わらなかった。乗客は私達を含めても3名.小河内ダムで1名を加え.
     ガラガラの車内で氷川へと。雲取の小屋番に薦められた駅手前.南二丁目バス停前の「三河屋旅館」での入浴は東京でのラッシュを考え諦めている。

   駅前の食堂で腹ごしらいをし.彼と鍋焼きうどんにビールを呑む。jr奥多摩駅からお茶ノ水へ。
     雨の中.モヤが湧き.車窓から見る御岳の山並は墨墨絵の岳を描き出している。幻想的な漂いに心地よい酔いを更に深めていた。

    小袖川出合鴨沢橋・・都県界線
   左.登り尾根と赤指尾根の末端.ドラム缶橋より.13:28

     今年の初秋.再び下見山行に誘われ.秩父三峰神社を経て雲取山に登り.赤指尾根を下り峰谷橋に下山している。
   三峰山ロープウェー(s14〜2006.05.)は輸送の安全を考慮し廃止.西武バスが代行運行。雲取ヒュッテは廃業し廃屋に。

   翌09年の同じ日に幼馴染みの長塩は再び同じコースで雲取山に出掛けている。
     この年は全国的に異常なほど雪の少ない年となり.積雪は小雲取山に立たねば見られぬ程度だと電話で伝えてきた。
     私がそれを受け取ったのは雪の花が細かく舞い始めた。相州大山三峰山の頂にいた時だった。

      「留浦」の地名
   奥多摩町の西の外れにある留浦は多摩川沿いのここ本村と峰谷の峰分3組(峰.奥.下り)の峰にも名主と同じ「おまえ」と呼ばれる家があった。
     留浦とは葛が絡まり.とじる様子をいい.留浦の「ら」はひら.めんのことで.葛が一面に繁茂している場所に付けられている。奥多摩町誌より
     又この地名は奥多摩湖下流の氷川の手前の地区にもある。

      北見ハッカ
   北見ハッカの効力を自分で体験する。初めてロングタイツを身に付け.2年前から使用していた腰バンドを外して山行にでている。
     効果が分からぬ間々山荘に着き.登山靴を脱ぎ膝を捻った途端.筋に張が起き切れた。
     彼が素早く3.4滴吹き付けただけで.見る見る痛みはなくなっている。効果は抜群だった。

   頂稜は皮手袋.裾は毛糸手袋がよい。ピッケル.軽アイゼン(夏用6本爪).カジキは未使用
     ザックはバックルホビン38.2/10@15.000.初 ・・ザックはアーチ状になった頑丈なフレームにメッシュパネルを張り.荷と背が密着しないタイプになっている。
     やや細長い型であるが背中に乗り.1泊山行には都合がよかった。

   タイツロングKSカットBDマエキBK/L.オンヨネ@12.600.初. ロングスパFF:PX/GN.ゴアテックス1/17@6.000.未.Suica初
   高層天気図2月10日9時〜14日9時

     雪積もる雲取山T.登り尾根から雲取山ピストン
     雪積もる雲取山U.雲取山から鴨沢.溜浦・・再び女の木・留浦浮橋