| 大菩薩連嶺. 里は登り.下り共に紅葉に満ち.山上は冬木の世界。南大菩薩のオッ立とお坊山東峰南尾根・・大鹿川流域絵図 桂川笹子川北岸流域 笹子川左岸中流に係る2つの南尾根. オッ立南尾根からお坊山東峰南尾根. 朧に霞む天候と途切れた日差しが里に下り.再び照り付けた日差しが.高度差が低い割に晩秋と初冬との重なり合う風情を創り出していた。 すすみ沢の鉄塔巡視路からオッ立南尾根に立ち.霧雨舞う幻想的な世界から大鹿峠へ。お坊山東峰南尾根で里へ下ると再び紅葉に飾り立てられた。 2015年11月12日.松村 すみ沢からオッ立南尾根を経てお坊山東峰・・朝方は冷雨と幻想的な風景 冬木の東峰を横断し南尾根を下降 先月は大菩薩連嶺の最北の丹波に入ったばかりだが月を改めて.今回は大菩薩連稜.最南端に位置する御坂山地との境い流域に入る。 笹子川すみ沢の鮮やかな紅葉も終わりに近づく鉄塔巡視路からオッ立南尾根に取り付いた。 頂稜に出る途中までは紅葉美に飾り立てられた露払いの踏み跡道だった。林道脇の崩れた旧道を歩む。 山に入ると好天の予報は外れ.直登の幻想的な冬木のオッ立南尾根に触れている。すみ沢の源流を取り囲む尾根を綴り.お坊山東峰に回り込む。 東峰は霞み沸き立つ濃霧に包まれた世界で.体中何処もがジッとしているだけで濡れてしまう頂だった。霧粒の細かく湧き上がりは雨粒に変わり. 軍手は替えているだけでも塗れてしまう始末。5年前の師走に味わった華麗な晩秋の台地は何処に行ってしまったのか? お坊山東峰南東尾根から公団線4号鉄塔を気勢を上げ下りている。.深い落葉を蹴り踏んでもいた。 今回はその西隣りの入道山南支尾根を下る積りでいた。それを変更し.下山に初めて東峰南尾根を選び.笹子川に下りている。 再び紅葉に飾り立てられた晩秋の里に下りていた。中央東線の笹子駅から直接周回するコース。 麓の華麗な紅葉美から冬木覆う裸木の世界に入り.途中で濃霧が湧く灰色に絡む台地から頂にでていた。 又里の笹子川南岸にある「笹一酒造」には下山の折に何度か.洗顔させて頂き身仕度を整えさせて頂いたことがある。 新酒祭の噂は聞いてから久しく.改めて今回は騒々しいだろうが寄ってみようかとも思っていた。 吉久保地区 甲州街道を初狩方面に戻る.7:53街道から左岸の河川丘陵 空は重い雨雲に覆われ.吉久保集落に入るも晩秋の明るい朝の日差しを浴びたのは入渓したひと時だけだった。 初狩方面に向かう甲州街道からは右上に巨大な葛野川線27号鉄塔と中央に横切る小さい鉄塔群のjr大月-勝沼線鉄塔が見上げられていた。 11月12日(木).霧雨.下山して曇 jr御徒町5:00=5:06東京:11=6:21高尾:21=7:05大月:21=7:33笹子. 前山行と同じ東京駅5時11分発の列車に乗車し.前回は高尾付近で夜明けを迎えている。 今朝は八王子付近で日の出を迎える筈だったが重い層雲に閉ざされていた。小仏トンネルを潜れば天候が変わるかもと淡い期待をよそに. 電車がトンネルを抜け前道志に入ると更なる厚い雨雲が垂れ込んだ。 何時も見慣れている山々は雨雲の下に隠されていた。 裾野は幾らか風にが切り開かれるも.車窓から望めは回復の兆しは薄い。今朝の予報では昼頃には回復するとのこと。 黄昏を思わす笹子川原.白野付近の送電線群 街道.原付近より左端の北方川右岸尾根に乗るのは霞む葛野川線23号鉄塔。手元の左右に横切る送電線鉄塔はjr大月-勝沼線 オッ立南尾根からお坊山東峰・・景笛駒線・公団笹子線 7:33笹子駅一道証地蔵8:55⇔大蔵大鹿林道. 一9:10すみ沢渡渉一10:04(75号鉄塔)一11:20オッ立:30 一12:00大鹿峠一12:35お坊山東峰:50. 以前,滝子山南尾根から石神に下り大鹿橋にでている。浜立尾根からは道証地蔵に下りてもいる。 今回はすみ沢沿いの更に奥.その逆コースをjr笹子駅から歩む。甲州街道を東に進み吉久保入口バス停から左に折れ集落の中を抜けている。 中央東線のガードを潜り.「笹一酒造」を右に見て三差路を右に入る。稲荷神社の角で街道と分かれてからは左に折れ. 次の三差路で再び左に折る。先は中央高速道を跨る原平橋が架かり渡って桜森林公園にでる。 ここからは過って2度どほどそそり立つ滝子山を見上げていたが.今日は濃いガスの中だった。 大鹿川沿いに遡る。道中連れになった若者と語りながら大鹿橋を渡り.右に市営大鹿林道を分け.県営大蔵沢大鹿林道へ。 それも話に夢中になり.道証地蔵分岐を通り過ぎ.戻る破目にもなっている。 大蔵大鹿林道 落葉に埋まる絨毯の林道.8:30暮秋に彩られた落葉道. この時期ではの東京近郊の山々は枯葉が舞い落ちている 林道路面は色鮮やかに.8:31 語り過ぎ林道を戻る地点より.8:47連れのハイカー・・笹子駅ではそれほど寒くなかった。私を含め4名の単独行者が下車。 山中では大鹿峠付近で2人の男女.単独行と出会っている。そして帰路の列車では笹子駅から乗車は私独りになる。 同じ方向に向かう千葉からのハイカーと途中から語らいながら歩む。若い彼は先日.日帰りで北ア爺ケ岳を登って来たらしい。 柏原新道から入山,赤岩尾根を下っている。又日帰りで雨飾山へも出向いている。今日は滝子山から高川山を横断すると語っていた。 その健脚ぶりには相当自信を持っているようだ。平然と驚かさせられる言葉を聞かされていた。呆れるやら.関心させられるやら。 次元の違う考えで歩んでいるようだった。私は休もうと思えば20分でも.30分でも休める違う贅沢さを持っている。 道証地蔵790.0m 戻った道証地蔵(みちあかし).滝子山登山口分岐.8:55余りにも突飛な考えに.つい道証地蔵分岐を忘れ.林道を少し奥まで歩き過ぎた。改めて笑いながら共に分岐に戻っている。 林道との分岐,道証地蔵には2度ほど下山しているが目立つ地点で如何したことか? 証地蔵には大きな登山道の案内板があり.「直進-沢に下りて.東電下を進み.大鹿峠」と書かれ.大きな看板道標に道証地蔵がある。 滝子山への登山道に入る手前の笛駒線76号鉄塔脇で若者と別れ.今回は笛駒線の鉄塔巡視路から入山した。お地蔵さんには文政三年の文字が読めた。 スミ沢 見下ろすスミ沢出合は直ぐ上.9:10ルート 踏み跡は思いのほか薄い。鉄塔基部から先で急に薄くなる。一度鉄塔まで戻り.確りした踏み跡がないことを確認してから再び戻っている。 山腹を水平歩道で横切り.スミ沢の下降点で初めて赤テープを見付けている。狭い河原は巨岩が両岸に迫り.飛び石伝いに対岸に渡り. 旧巡視路を綴る。もう少し水量が多ければ靴を脱がねばならなかっただろう。対岸には側壁があり.渡渉地点は以外と少なく選べずらかった。 昨日の晴天が土壌を少しは乾いていると思っていたが.以外とぬかるむ細径になり.ひと登りして小広い緩斜面にでる。余りにもぬかるんでいる。 聞く処によると「昨日は一日中快晴!」との予報は外れていたらしい。今日より更に悪く山は雨だったと下山してから地元の人に聞かされた。 後から分かったこと。今回は945mコブの鞍部を過ぎるも.雲の切れ目が見られる処か.早くも霧雨が舞い始めている。 平成14年.1/2万5千地形図「笹子」を読むと大鹿川沿いの送電線と破線路が表示されている。破線は現在の登山道と林道に分けられていた。 現地で望む踏み跡の巡視路は尾根上を目指し.鞍部に至るルートと山腹の崖縁を綴るルートとに分けられている。 イラ沢 左岸歩道.9:18この先.裏側に入り込むといっとき.水路になる イラ沢 スミ沢が右に曲り変われるとこの先はイラ沢になる。直ぐイラ沢左岸の山腹を巻く踏み跡になった。 地形図にはイラ沢左岸に破線が描かれてをり.上流に進むと滝を抱いた枝沢を合わせ.小さなゴルジュを通過すれると沢床が広がっていた。 北側に面した深い谷間.ぬかるみの小さな絡み合う露岩部があり.そこに落葉が乗っている。滑り易くスリルがあり. 又足場が枯葉で見えずらくなっていた。時折見る赤プラ坑が目印になった。先を失えば探し.程よい距離に点々と綴られている。 踏み跡が分かれればできるだけ高みを取り.又確りした踏み跡を選び.川沿いから離れぬよう気を付ける。 又渕沿いは小さな側壁が多くあり.先方の側壁にも気を配りながらルートを取っていた。 短い沢沿いだが変わり移る風景は変化に富み面白いルート.今山行の1つのポイントになっている。 イロハモミジの積る大地.9:32 大鹿川左岸道.岩混ざりのヘチ.9:44幾らか明るみが差しだす出合付近は緩やかな渓谷が流れ込み.広がる山腹は紅葉鮮やかな落葉の積もる斜面が続いている。 だが北側の狭い急陵の谷間は薄暗い。増して曇天の垂れ落ちる空. 陰に入れば鉛色のような色彩にも思える。 945m峰に建つ笛駒線75号鉄塔 南面に横切るお坊山南東尾根の陰下.10:0474号鉄塔尾根←75号鉄塔→76号鉄塔 南尾根末端の945m峰 茂みが切れ.対岸に林道が迫り.ガードレールが近ずいてくる。そして足元の深い川底にはイラ沢の水路に誘導されているのが見下ろされた。 先程は車道を少し上流へ登り詰め.林道が沢と離れる所まで歩んでいた。ここから見上げられる林道を通り過ぎている。 先程は彼と慌てて道証地蔵まで戻っていた。 この大蔵大鹿林道を経て鞍部に至るルートは上流側の林道から945m峰の北鞍部に入る。こちらの方は最近よく踏まれいるようだった。 沢沿いから固定ロープを過ぎると径幅は広くなり鞍部にでるとある。巡視路標柱「U」があり.南(右)に藪を切れば945m峰にでる。 旧径路は踏み跡伝いに河原に降り.945m峰の南側を過ぎ.林道側のルートと合わさり西側から戻る形で. 945m峰の北側鞍部にでる。私は河原から回り込まずに取付き.やや緩んだ南側から945m峰へと直登した。 強引に藪枝を掴み.75号鉄塔の建つコブ上に立つ渋いルート。南尾根の末端になり.道証地蔵から丁度1時間の行程だった。 イラ沢左岸 イラ沢の幅広い谷間は南面を向いている.10:07945mコブとのオッ立南尾根との鞍部 振り返り右上が945mコブ.10:09林道口から入ると右手から合流する。 75号鉄塔から鞍部を振り返る。左手が下流で.先程76号鉄塔から巡視路を沢沿いに入って.ここまできた。 ここからのルートは直接南面から北を向き.945mコブを越えて鞍部にでる。と云うことは鞍部に直接登るには山腹の更に上部. 尾根伝いに綴ることになる。河原ばかり気にし.離れず高巻きを繰り返し.裏側から登り詰める。 オッ立南尾根 雑木と檜の植林帯の境を辿る.10:09林層の境に立つ尾根筋と黄葉を終え落葉.先は冬木になる 葉を落とし続ける樹林.10:23コナラ.ミズナラの疎林 1000m圏の大らかなコブを越し鞍部にでると.土壌は少々堅そうだが猪の確りした堀り起こしを見ている。 周りの紅葉が終わり.雑木は落葉を大分分落としていた。裸林に細幹が重なり透けて見える風景になりだしている。 それに加えガスは放徊し.霧雨も舞い始め.周りの景色は全てを灰色じみた世界に変わりだしていた。肌寒くもあり.濡れてカッパを被る。 既に冬木に覆われる.10:26冷雨 今年は冬木に覆われた山河に入.何度目かになる。ただ冷雨に叩かれる山行は今年初めてだった。 体力的には不安が伴うが.周りの環境の変化だけではなかった。初冬で早めに雨具を使用したのは年齢的なものだろう。 濃霧に覆われる山々は数多く経験をさせられている。その様もよい。 松浦本によると尾根は緩急を繰り返し.1020m急勾配を終え雑木の尾根になると後方に棚洞山.右には雑木一色の浜立尾根が一望でき. お坊山北東の斜面も望めるとある。只今は湧き上がる霧粒の包容する閉ざされた尾根になっている。 展望,否や視界が狭まれた世界を歩むのは嫌いではなかった。孤独の良さも味わえる。一人旅としては付きものの風景。 ただ一人だと昼食の炊事が面倒になるのは確かだった。 1175m付近の露岩帯.10:581175m点付近から角ばった岩混ざりになり.ガスは更に濃さを増し.霧雨は時折雨雫に変わるようなる。それにしても予報では 天候は良い方に見込みでいたが.当てにはならなかった。軍手も濡れだしていた。まだ風はないが更に雨粒は多く数を増やしている。 冬木になった世界へ.10:58オッ立 山名標の裏側から辿り着いたオッ立.11:33登山道はないが立派に立つ2つの山名標 オッ立1301m点峰には真新しい道標が立てられていた。周りは索莫とした風景。風は治まり動かなくなる。 舞っていたガスも落ち付き.冬木の乱立する頂は霧雨が漂よう風景に。オッ立に立っていると肌寒い中.変わらぬ冬木の 乱立する風景で占められた。入山時の裾の紅葉美は何処へ行ってしまっただろう。 左に折れ登山道へ下る 登山道の分岐.11:42左前方が曲沢峠へ.右手奥がオッから立の落葉の踏み跡。手前が大鹿山234mに至る縦走路 大谷ケ丸からお坊山に至る尾根筋の登山道はこのオッ立の北側を巻いていた。 尾根伝いに西側に落葉の敷き占められた踏み跡を綴り.急下降を終え穏やかな斜面になると更なる深い落葉に会う。 ザクザク蹴るよう踏みしめ.登山靴も潜らす深さ。 この先は冬木の樹間越しに奥秩父の展望が得られる所だが.薄暗い上にガスは濃く.径すら分かりずらくなる。 道標もない落葉の分岐にでて.景徳院への道を右に分けている。更なる先は曲沢峠への分岐へ。 二又で尾根伝いに左手に折れ.踏み跡から登山道が合わさると大鹿山にでる。私は南側の巻き道を辿っている。 スズタケと灌木帯 大鹿峠への巻き道.11:55登山道にでて勢いよく茂るスズタケ 幻想的なお坊山への分岐.12:37先がトクモリ.お坊山。手前が東峰への稜 送電線笛駒線郡内側のが峠越えをする68号鉄塔基部を過ぎると大鹿峠にでる。右手の尾根を下ると田野にでて国中側の甲州街道にでる。 左に折れ下ればすみ沢に下り.郡内側の甲州街道.吉久保と結ぶ由緒ある峠路になる。確りした山道は74号鉄塔尾根へと分け. この尾根を下れば林道か.朝方のオッ立南尾根に登った折.辿ったすみ沢の巡視路の鞍部ルートと結ばれる。 天狗尾根と共に東尾根も笛駒線鉄塔尾根になる。3年前の6月.間明野から大谷ケ丸南東尾根を登っている。 今日のような濃霧に覆われていた。ここから景徳院へと天狗尾根を下り逃げていた 天狗尾根末端では西群馬幹線と交差し.巨大鉄塔の基部脇を抜け.田野の氷川神社を過ぎ.集落にでていた。 そしてその日初めての眺望を里に下りて.鳥居から日川尾根末端の山々を仰いでいた。 お坊山東峰1422m 霧雨舞う頂.12:48お坊山北尾根 私の記録ではここ大鹿峠からお坊山西峰の北尾根の間の短い尾根筋は今だ未踏だった。 お坊山へは細尾根から始まる高度300mほどの登り.雨雲に覆われ少し離れれば朧むミズナラ・カシ・ブナなどの立木眺められている。 ただ足元を見詰めるだけのキツイ登りが続いていた。初めての登山道だがガスが濃く湧き.喘ぎ登り終えれば着いたと云うだけの山道だった。 展望もなく.足元の山道に変化も見られず.ただ足で歩んだと云う概念しか湧かぬ登りだった。 記録の上では地形図に赤線が引かれ.通った印として残される。東峰から下る南尾根の過程でしかなかった。 今日一番の我慢のしどころになる。暫く急登を終え.尾根幅が広がりだすと大きくジグザグを切るようなった。 そして緩やかになるとお坊山と東峰の鞍部にでる。東峰までは数分の距離.左手に広く大谷ケ丸から滝子山の稜が綴られている。 南大菩薩連嶺が綺麗に望める筈だった。数年前にはここから望んだ山々。 今回は入山してから.今だ隣りの山も仰げずにいる。オッ立から1時間強で東峰にでた。 すみ沢からオッ立南尾根を経てお坊山東峰・・朝方は冷雨と幻想的な風景 冬木の東峰を横断し南尾根を下降 |