夏合宿W.日高北部.十勝.その2
       カムイエクウチカウシ山―九ノ沢カール―エサマントッタベツ岳―北カール
                                 夏合宿W日高北部・十勝1. コイカクシュ札内川一八ノ沢カール
                                 夏合宿W日高北部・十勝2. コカムイエクウチカウシ山一エサマントッタベツ岳一北カール
                                 夏合宿W日高北部・十勝3. 新冠川一幌尻岳一エサマントッタ別川
                                 夏合宿W日高北部・十勝4. 十勝岳.下山道央

                          カムイエクチカウシ山
                   1823m峰とカムイエクカウシ山
        8月06日晴後曇

      初の頂から札内川九ノ沢カール
        八ッ沢カールTs4. 4:50一6:30ピーク手前:45一7:10カムイエクウチカウシ山:50一8:45九ノ沢カール手前9:00一9:27九ノ沢カールテ5

   八ッ沢カール撤収

      北の国.初の頂へ
   朝の仕度を終えると広大なカールの台地は朝日を冥一杯浴びていた。
     後輩達は北国の初の頂へと心を躍らせ.清々しい顔でテント撤収に精をだしている。

   昨日登ってきた八ノ沢は深い谷間が刻まれ.これから目指すカムイエクウチカウシ山は大きなガレ溝を構え.ピラミット峰と肩を並べ抉るよう見上げられた。
     左側から巻き込むよう南側の鞍部にでて.頂稜を詰める。

   カールからは急登の連続でカムイエクウチカウシ山から南東に延びる稜.ピラミット1853mとの鞍部1700mを目指し突き上がる。
     朝から汗の滴る登り.頂稜に出るまでにひと苦労させられた。南東尾根に乗ると今度は小コブを幾つか越え.這松の絡む踏み跡径になっていた。
     頂稜にでて左手にコイボックカールを見下ろせる高度になると直ぐ北西側にカムイエクウチカウシの大きな山容が迎えでる。

    これから望む北方稜線
   北海道に入り初めての頂.カムイエクウチカウシ山

      待望の頂
   入渓して4日目.カムイエクウチカウシ山の頂.1等三角点峰1979.5mに立つ。標高1979m.基準点は「札内岳」。
     幌尻岳に次ぐ日高山脈第2の高峰で.日高山脈十勝国立公園内になる。

   幾らか霞むもパノラマに.澄んだ空気が頂を包んでいた。
     入山初日はコイクシュ札内川出合で幕営し.増水の渡渉を繰り返し,六ノ沢先で2日目を迎えた。

   そして踏み跡があるようでない径を遡り.昨日カムイエクウチカウシ山の懐.八ノ沢カールに遡り着く。
     1つの頂に立つまでが長かった。東京から6日目にし.漸く日高の頂に立った。

   山頂より南面に聳えるピラミット峰と後方は1807m峰

    北方山稜
     
   1826m峰方面                         遠く望む幌尻岳

    カムイエクウチカウシ山から北面の山々を遠望
  
    左遠方より幌尻.エサオマントッタ別岳.札内岳. 手前に綴りナメワッカ岳.1917m峰.そして最初に進む1900m峰. 右後方は札内岳

   山頂からの眺望は素晴らしい。
     汗は出るものの蒸す暑さはない。各々が頂に立ち.自分の目で北海道の山並を見詰めている。

   感無量の世界だろう。特にリーダーの工藤はどんな気持ちで見詰めているのだろうか。
     北海道に来て初めて「頑張れ節」をガナる。稜にでて踏み跡もはっきりしてきた。

   頂稜は一面這松に被われているもののアルペン的岩稜の突き出た顕著さは乏しい。
     日高北部は大きな岳の連山と云うよりは.開拓されていない自然の山並が全てを覆い.藪絡みの広い裾野は沢沿いにしかアプローチは示さなかった。

   裾野はまだ山径と言うよりは沢を渡り々.踏み跡を辿るようなる径が続いていた。そして頂稜にでてから確りした踏み跡と出会っている。
     岳は岩壁を攀じる技術より.沢登りの基本さえ習得していれば.危険の薄い山に思えた。ただ馬力はいる。

   南方に日高中部山域の眺望が望められる。コイカクシュ札内岳から奥深い峰々が続き.延々と続く藪山のようにも思えた。
     頂に立ち.僕等は山の鋭さより.山の渋さに深みを抱かされていた。国境稜線に足を踏み込むと北部縦走の現実みを実感させられるようなる。


    頂稜の1860m圏コブで1本
   頂から北東へ1903m峰に延びる尾根.九ノ沢カールを分けている

    肩よりカムイエクウチカウシ山
     


    カムイを越え望む南の稜
     

    これから綴る北方の国境稜線
   1917m峰より.右手下が札内川源流の九ノ沢カール

   足元の鞍部は九ノ沢カールに下る1732m地点.
     浮雲の手前が1855m峰.十勝側に延びる尾根は九ノ沢カールと十ノ沢カールを分けている。直ぐ先のコブから左に延びり尾根はナメワッカ岳1799.1mに続く。
     中央に聳えるのがエサオマントトッタベツ山と札内JP1890mからの尾根。遥か左遠方が幌尻岳と北トッタベツ岳,

      頂稜
   見渡す限り山又山が連なり.日高山に来たと云う実感がジワジワ現われだしている。
     別の仲間のパーティは今.大雪山系を登っている。彼等も北海道の山々を今味わっている筈である。

   カムイエクウチカウシ山に立ち.初めて北方に目指す山稜を望む。目をを向けるとこれから目指す峰々が.1つ々,綴り望められる。
     遥か遠くエサマントッタ別岳や幌尻の山々も小さな凹凸を描きく望まれ.これから縦走の醍醐味を味わことになる。


    1917m峰
   シュンベツ川側を巻く

    1917m峰と1791m峰
  

    札内川九ノ沢カールへ
   1732m鞍部はテントスペース有り.十勝側九沢カールへ下る

   札内川九ノ沢カールの壮大なお花畑

      設営風景

      上流側九ノ沢カールへ
   早いが工藤の意見を取り入れ.九ノ沢カールでキャンプする。
     エサオマントッタ別岳への頂稜は十勝側に幾つもカールを構えている。荒天の場合の避難地として心配のない場所になっていた。
     入山時.あれだけ心配していた羆も,気にもせず.大らかな台地を僕等だけで常に独占していた。

   1つの山を越えた歓びは本州とは違った意味で感動をもたらしていた。我がクラブとしては未知の山域でもある。
     初めての北海道合宿. ここまで来るには入山まで資料集め検討に.長い時間を必要とした。

   現地連絡として北大の人々を始め多くの人達にお世話になり.特に日高の資料は皆無で集めるのにも苦労させられている。
     その中から執行部3年生は技量に合う山域を選び.集中地を選定しなくてはならなかった。

   今,日高パーティは初めての頂に立ち,1つの山を越えた。
     リーダー工藤の胸に秘めた歓びはひとしおであろう。僕は常にオブダーバーとして陰で付いている。

    札内川を埋める十勝の雲海
   7日,明け方の九ノ沢カール

      九ノ沢カール
   入山以来,登山者に会わず,素晴らしい我々だけの山を今日も味わっている。
     九ノ沢カールは八ノ沢カールと比べると,大分小さいが形は整い.美形に入る。ただ水場は涸れ源流を少し下らなければならなかった。

   藪蚊は相変わらず獰猛で悪質だった。じっとしていると何処ともなく集まり.気ばかり気に掛かる。
     4名で岩魚釣りにカールを下ったか藪蚊の猛襲を受け.その割り釣果はでなかった。大分下流まで下らなくては水量は乏しい。
     又薮蚊以外に昆虫は捕れず.否見当たらず.エサのせいでもでもないがエサは持参する必要がある。

   朝方から晴れ渡っていた天気も昼頃から曇りがち.九ノ沢カールではガスが湧き曇りがちになる。
     小笠原高気圧が日本付近を覆っているが.気は不安定に。

   関東には弱い低気圧があり.ハバロクスク付近にも前線を伴った低気圧がある。それでも一応の好天に恵まれた。
     正午.九ノ沢カール1860m.w黴風.雲量10.層雲.視界可.24℃

   朝日を浴び再び国境尾根にでる

     8月07日晴後曇 九ノ沢カールからエサオマシトッタ別岳北カールへ

       九ノ沢カールTs5, 4:40一5:55(1900m峰):10一7:30春別岳:40一8:50ナメワッカ分岐9:30一10:30小:40一11:35個:45
       一12:45エサオマシトッタ別岳13:05一13:37径捜し一14:00エサオマシトッタ別岳北カールテ6

   今日も朝方は素晴らしいモルゲンロートに迎えられ.札内川を埋める雲海を背に.確りした踏み跡で頂稜にでる。
     幾らか肌寒かった大気も.国境稜線にでる頃には朝陽に暖められ.今日も暑い一日になりそうだ。


    幌尻岳とエサマントッタベツ岳
   国境尾根鞍部.1つ北側のコブより

    1917m峰.春別山1855m峰と1831m峰. 右端奥がエサオマントッタベツ岳.札内JPは切れている。
    背は幌尻岳.北トッタベツ岳.トッタベツ岳.ピバイロ岳を遠望。

   春別山1855m圏峰.十ノ沢カールを眼下に見下ろす

エサオマントッタベツ岳と1831m峰                
                      
 春別山を越え再び北方を望む
ナメワッカ岳1799.1mに至る尾根を持つ1831m峰   

   背後には越えて来たカムイエクウチカウシ山にピラミット峰を望み.前方にはがっちりした無名峰1900m圏峰が現われた。ケルンの目立つ大きな頂だった。
     ナメワッカの分岐とその下の鞍部にテントスペースがあり.茂る這松がやや煩わしいが札内JPまでは歩き易くなる。ここでもテントは張れた。


     歩んできたカムイエクチカウシ山の国境稜線
   エサオマン戸蔦別山より顧みる
   手前が札内JPと右手後方にカムイエクチカウシ山を遠望する。

     1880m圏峰とエサオマントッタベツ岳
   新冠側北カールへの道

   エサオマントッタ別岳1902m〜カムイ岳1755.8m間の頂稜は猛烈な藪で閉ざされ踏み込めず.北カールより新冠川へ逃げ.二俣から下り返す。 
     ここから新冠川の下降は再びトッタ別岳の山稜に出るまで.4日間を費やすことになった。


   残雪多いエサオマントッタ別岳北カール

   早朝の晴れ間も時間が立つにつれ雲行きが怪しくなった。雲多くガスは南西方面から湧きだしていた。
     13時.北カールの幕営地では視界が非常に悪くなった。

   日本付近は小笠原高気圧が不完全ながら覆いだす。一方.日本海北部から朝鮮半島を通り,華中方面に掛けて延びる気圧の谷がゆっくり東進。
     7時.忠別パーティがレンズ雲を観測. 正午には札内岳分岐下1340mで.E微風.雲量10.層雲.視界不可.14℃.


                                   夏合宿W日高北部・十勝1. コイカクシュ札内川一八ノ沢カール
                                   夏合宿W日高北部・十勝2. コカムイエクウチカウシ山一エサマントッタベツ岳一北カール
                                   夏合宿W日高北部・十勝3. 新冠川一幌尻岳一エサマントッタ別川
                                   夏合宿W日高北部・十勝4. 十勝岳.下山道央