45年前に訪れた時は土砂崩れで白滝まで入れず.立木集落にあった立木小学校の分校の子供達に迎えられ入山している。

   最終日も雨雲の山中.下山して雨上るも厚い雲に覆われる。大朝日岳避難小屋から古寺鉱泉
     滝島氏の迎い車に恵まれ帰路は左沢.テルメ柏陵「健康温泉館」から小国街道.三国街道.日本海東北道.胎内.越後川口.関越道で鶴島IC

      21日.泡滝ダムから大鳥池タキタロウ山荘T
      22日.大鳥池から狐穴小屋U
      23日.狐穴小屋から朝日避難小屋V
      24日.朝日小屋から古寺鉱泉・・最後はブヨとアブ

    24日.霧雨後曇. 4:30起床
      大朝日小屋hc3. 6:15一7:10小:20一7:55古寺山レモン8:10一8:20三沢清水一8:50ハナムキ峰分岐一9:00一服清水:10
      一10:10古寺鉱泉(T氏と合流).

    夜半見下ろした送電線?
     三度.目が覚める。夜半に一度外にでる。霧雨が舞い.闇夜はエレキに照らされた足元だけしか臨めなかった。エレキの光が霧粒を照らし出している。
   玄関真向かいの小朝日岳方面に落ちる尾根を越え.その先をおぼろに広がる明るみが層のよう南北に帯びていた。

     目を凝らせねば判らないほど薄い明るみ。足元から続く尾根沿いの茂みは暗闇で.天空に舞う暗黒一色の層雲との境がおぼろに望まれる。
   その間の空間に不思議にも点で綴られる明るさが左手から赤.白.々.々と霞む闇に幻の如く小さく点されていた。

     目でこれらの点を結ぶと一直線に繋がっている。恐らく山裾に広がる送電線鉄塔ではあるまいか。
   地図で距離を追うと以外に距離がありそうだ。山を下り朝日川を隔て.横断する尾根を越えた先の裾野のようだった。
   変わらぬ天候だが今は雨も風のうねりも治まっている。夜明け前の一時か? 夜霧が小屋を包み込み穏やかに舞っていた。

   銀玉水と熊越の間で.6:35

    下山
     明け方は今日も又屋根を叩く雨とうねる風と共に起こされた。下山の祝いに赤飯を炊き.茶代わりに氷砂糖水で体を温める。
   出発は今日もカッパを被ることから始まっている。小屋番から携帯電話が繋がる場所があると聞き.アンテナの立つ所で迎いのT氏を呼びだすも応答はなかった。

     緩やかに下る幅広い尾根。15分程で昨夜聞かされた遭難現場にでる。ケルンがあり遭難碑と小さな奥院の石塔があった。
   この付近は乱気流が起きる所で足場が悪く滑落事故が起きている。小屋番は這松の向きを見れば相対している所があると云うが探すも判らず。
   ここは荷揚げするヘリも通わぬ所。今日はずっと北風が吹き付け続ける雨雲の中になる。

    朝日川右俣と遠方は御影森山に綴られる尾根
   中央右が中ツル尾根

    中ツル尾根
   明るく見え出した葉山

     小コブを越えて小朝日岳へ
    
    小朝日岳と古寺山の尾根. 右裏が鳥原山になる

    ブヨとアブ
     灌木混じりの痩せ尾根になり.コブを1つ越すとブヨが多くなる。ブヨはパーティーの列.先頭から中間のSでやや多く.ラストの私はブヨに酷く絡まれた。
   煩く頭にまとわり付き腕の汗にも絡み付く。乱れたブヨ柱が私にまとわり.手で払いのけては叩く.そしてタオルを腕に巻き防ぎもした。

     両腕に1ケ所ずつ刺されただけで済んだ。左腕は静脈の上に刺されている。
   腰の所が白い小アブの「こすじろう」の襲来は入山.下山時に凄いと聞かされていたものの.古寺鉱泉付近で数匹に気が付いただけだった。

     今回は用心の為.虫刺され軟膏を処方してもらい予防シートも持参するも.この天候では運がよいのか悪いのか? 最後まで使うことはなかった。
   飯豊地区の小アブのことを川入の集落では「メジロ」と呼んでいる。

    小朝日岳肩,向かいが御影森山の尾根
   深く切れ落ちる熊越
    小朝日岳西側鞍部.熊越・・本流下流に朝日鉱泉があり.朝日川右俣黒倉沢のツメ

    

     煩く舞うブヨを叩き振り熊越にでる。ここから鋭く黒倉沢の側壁が落ち.ガスを切った谷底には雪渓が雪白く見下ろされた。
   この下流に朝日鉱泉がある。カッパを脱ぎ北側の巻き径を利用し.逆側の小朝日岳を越え小寺川沿いにある古寺鉱泉に下りている。
   又学生の時に訪れたのはその手前の古寺川源流側の鳥原山を擁する尾根で.両鉱泉の中程にある白滝に下りていた。

    古寺山を越え始まる黄葉
   北の尾根を下る.8:20
    古寺沢沿いを見下ろす.中央付近に古寺鉱泉が見られる。

    古寺山
     古寺鉱泉のルートは根曲りで切り株も多い。古寺山の尾根にでて確りした登山道にでる。下ったコブが古寺山
   ここは朝日連峰を含め周辺を見渡すには素晴らしい所らしい。幾つかの紀行文に,この辺は眺望は天下一品だと述べられている。

     昨日は寒江山の頂からは望んだガスの切れ目からのパノラマでは右端に小さなコブとして望まれていた。今は360度の展望は濃いガスに包まれている。
   頂中央の空地からは直ぐ傍の灌木林も判らない。身近な石を台にしてレモンを3つに輪切りにし.ここで酸っぱい甘さを味わっていた。

   一時.花崗岩の抉り崩れた急坂を下る

   不思議な造形を現わす巨木林達.8:40

     古寺山の下り分岐に至る尾根が気持ちよい。ブナの素晴らしい尾根が続く。老樹があれば巨樹があり.又場所により若いブナ林も茂る。
   ヒメコマツの巨木林も混ざり.短い距離だが私の目をも愉しませている。小屋番の話によるともう2週間経つと秋山登山に変わる。
   そして雪が降るまで秋のシーズンが訪れる。

   長い下山路・・癒される小ブナ林帯の尾根径.9:30

    ブナの巨木林帯
   ブナとヒメコマツ・・「合体の樹」とある

   崩れかけた老木に新たな芽が

     三沢清水(さんざ)の水場は朝日小屋の小屋番.大場氏が10/中旬までホース200mを延ばて管理している。
   そこを過ぎハナヌキ峰分岐から一服清水でえ.一本取り喉を潤した。美味い水が喉を通る。コップがあるのが又よい。

     昨日美味いと感じていた金玉水の湧水は一晩経つと朝方の口が悪いのか? 味が変わっている。
   それに比べ一服清水.ここは美味い。皆でポリに満杯に水を入れ替えた。

   古寺鉱泉の裏側から下山

     古寺鉱泉「朝陽館」前の河原で登山靴を洗い.宿前の小橋を渡った所で滝島氏と絶妙なるタイミングで逢わさった。
   飯豊の時と云い間がよすぎる。先輩は3時半に起床.埼玉県鶴ケ島を4時にでて.我々を迎えるためわざわざ米沢IC経由で380kmを走ってきた。

    古寺鉱泉=JR左沢駅.タクシー¥11000位
    朝日鉱泉からはタクシー¥12000位.宮宿までは¥6800位. 会員制朝日登山バス.朝日鉱泉=宮宿=左沢(→宮宿)7/23〜8/14日間
    ・・地図山と高原11「朝日連峰」

   直ぐ下の駐車場でT氏と合流・・彼ことT先輩はノンアルコールで乾杯

    古寺鉱泉〜左沢
     10:10古寺鉱泉=11:00「奥おおえ柳川温泉」.R287=11:40左沢.テルメ柏陵「健康温泉館」¥300.

    古寺鉱泉から町営「柳川温泉」を経て左沢「テルメ柏陵」へ
     古寺鉱泉の入浴は正午より(PCによる10時入浴は誤報.営業は6〜10月). 女将の紹介で大井沢の「ゆったり館」へ。
   古寺林道を下り古寺の突き当たりで大規模林道真室川小国線を左折して.地蔵峠を越え寒河江川根子沢沿いに下る。

     その途中根子の集落手前のT字路で「柳川温泉」の道標を見付ける。ただ休館で「ゆったり館」を諦め.R27を右折して「奥おおい柳川温泉」へ。
   陽光が射し眩くなる。久し振り車中で陽光を浴びている。山を下るまでこの数日間.日差しを受けることはなかった。

     今度は支流滝渕沢を大きく蛇行しながら遡り.寒河江川本流右岸沿いに並行して綴られた地蔵峠から続く長い尾根を大井沢隧道で潜ている。
   でた町営「柳川温泉」は真新しく立派な日帰り温泉だった。「熱い湯」とも呼ばれ保温効果が優れ.飲料もできる大きな露天風呂。

     ただ今年3月11日の大震災の影響を受け原泉が途切れる。駐車場の脇には大きな2基の櫓が組まれ掘削工事が行われていた。
   そして先日別の泉脈を掘り当てていた。秋には同じ施設を利用して再開の見込み。

    左沢
     結局入浴できず。再び紹介され.そのまま月布川沿いにR27から左沢へ下る。最上川々畔の町営テルメ柏陵「健康温泉館」に至る。
   あったまりの湯「舟唄温泉」を原泉にした温泉保養施設。糖尿病.婦人病などに人気を得ているようだ。
   やや熱めで淡く白濁りのある掛け流しの湯.湯殿は塔を形どる古い木造で内側から内装されているのがよい。漸く浸かる湯.よいに決まっている。

     湯場には軽くバックミュジックが流されていた。ただ窓越しから聞こえる蝉の鳴き声の方がよいとT氏は云う。
   湯はよい。体を解し疲れた体を癒しビールも旨い。ただ食事は口に合わなかった。ここでは大盛りだがラーメンのあん掛けがよいとか?

     ここ左沢から北上すると今回の入山口.庄内の鶴岡とを結ぶ.新しい観光道路として「月山.花笠ライン」が装いを凝らし造られていた。
   以前は出羽三山参詣の道.六十里越街道(寒河江から田麦俣)の道になる。

     朝日岳献立表   
   







8月07日.山行準備会池袋西口「東明龍凰」で
  見城.鈴木.松村.滝島

  8/20〜/24
   ロートルコース・・(泡滝ダム〜古寺鉱泉)に決定
   縦走コース(泡滝ダム〜角楢小屋経由五味沢.小国)と選択

  翌8日.T氏から古寺温泉に迎い車をだすとメールあり

今回は全てアルファー米ではなく無洗米各2合を使用
  浅いコッヘルは如何しても煮汁が零れ.飯合がよい?
献立は全て何処でも水の補給ができることを考慮した

飲料水各500ccポリ+紙パック1.8リッター×3
コーヒー,紅茶,緑茶,スープ類の飲物は初めで全てを消費する
アルコールは各自ウィスキー.焼酎を持参するがビール分が不足した

トータル1人¥22.000

   朝日山地森林生態系保護地域・・林野庁.東北・関東森林管理局

    左沢〜小国街道〜関越道
     11:40テルメ柏陵「健康温泉館」=小国街道=15:40道の駅「円川」=16:00日本海東北道.荒川胎内IC=17:30越後川口=
     19:00赤城PA.蕎麦=鶴ケ島IC(¥7.000が¥4.800)=20:30東上線若葉.¥500急行20:47=21:30池袋.

    小国街道
     昼食を摂り湯上りの体で左沢からR289を南下する。
   最上川本流の左岸沿いに長井市に入り.jr米沢線を横切ると白川沿いのR113線.小国街道(越後街道.米沢街道.)に入る。
   朝日連峰南端の裾野を時計回りにぐるりと街道は延びている。

     飯豊町に入いると街道は米沢飯豊線を左に分け.小さくなった最上川を遡る。
   狭まりだした山間に入りだし.緩い傾斜の直線からややうねり最上川を更に遡る。そして源流を越え宇津峠を越える。

   最後に朝日岳を望む

   背は飯豊連峰.14:00

     ここは最上川と荒川との分水嶺でもあった。車を降り飯豊連峰を眺める。強い陽射しに変わったにもも係らず.山稜はガスに包まれていた。
   車は峠で新宇津隧道を潜って小国町に入る。ここで日本海坂田に流れ込む荒川の下りに流心は変わっている。

     深く狭まりだした渓谷から朝日連峰南西端の登山口.五味沢からの道が合わさる街道は小国の街並へ。
   今度は左岸から飯豊連峰に辿る玉川の出合が本流に流れ込み.この辺は渓谷美に優れ温泉地も多い。

     3年前梅花皮沢石転び沢を詰めた時はjr坂田駅からタクシーで通った街道でもある。その街道を下っている。
   その節は豪雨で米沢線は不通となり.荒川は濁流に揉まれていた。今は清い流れが清涼感を漂わしている。この山行も下山はT先輩にお願いしていた。

     街道が次第に直線になると坂田の水田.平野に飛びだした。
   jr坂田駅の南側で出羽街道(羽州浜街道)の十字路を横切れば海岸線を走る日本海東北自動車道の起点にでていた。
   そこからは荒川胎内ICを海岸沿いに南下.長岡JCTからは東京へ関越道に乗っている。

    越後川口SA
     途中で寄った越後川口SAの台地から見下ろす魚野川々畔の田園風景の景色には驚嘆させられていた。
   大河が大きく孤を描き緩やかな流れが丘陵を抜けている。田園と河岬に集まる集落が箱庭的な美しさを示していた。
   夕陽を浴びたカラフルな家々が1軒ずつ斜陽した陽差しを受け.遠くからも眺められた立体感は絵葉書的にも思えた。。

     広く見下ろされる大地に煌めく街並や田園が私の心を動かしている。後から思うと.もう1度見定めたいと思うほどの豊かな田園風景だった。
   自然と建物との調和がとれ色合いがよい。SAの台地に登るとお伽の国の扉を開いた気を起させていた。カメラは車中に忘れたのが残念,

    浅草岳.未丈ケ岳方面
   越後川口SAを過ぎ.16:00

    魚沼駒ケ岳.中ノ岳.八海山
   堀之内PA付近より越後三山.18:00

     小出を過ぎると魚野川沿いの田園風景が広がり.関越道がその穀倉地帯を貫いてゆく。
   豊かな穀倉地帯は途切れることなく続いている。その背後に迫るのが越後山脈の山々。その山に掛かる白雲が切れ.青空が山の肩に覗きだしている。

    坂戸山633.7mと八海山
   魚沼平野より.18:04
   六日町IC付近.八海山と中ノ岳が逆に位置して見える

    魚沼中ノ岳
   塩沢付近より高倉山と中ノ岳.18:03

    巻機山塊.金城山から続く坂戸山
   塩沢付近より
   手前金城山1834.7m峰と牛ケ岳.巻機山・・正面が先々月登った雲洞コース

     西側からの斜陽した日差しを受け.今は弱まり洛陽を迎えようとしていた。裾野に田園と集落が描かれ.稜線が絵になっている。
   陽はもう向かいの山に落ちようとしていた。2ケ月前にこのメンバーで登った金城山の上に巻機山と割引岳の山々が望まれている。
   懐かしい金城山の全容を目の前にして日没を迎える。撮れるかどうか走る車窓から岳を見る。

    滝島氏
     明け方からから一日中走り回って下さったT先輩. 飯豊山に続き今回も迎い車. 鶴ケ島から東北道に入り.小国街道から日本海自動車道.関越道と
   大きな円を描くルートが描かれている。何時もの解散場所の東上線若葉駅に戻ってきた。今回も古寺鉱泉でタイミングよく再会し感激し感謝の言葉も失っている。
   ただ感謝するのみだが何時も言葉に出すことはなかった。皆思うも照れ笑いで誤魔化している。お疲れ様でした。ありがとうございます。

     総走行距離848km/24日スカパ布製登山靴・・21.433歩

     21日.泡滝ダムから大鳥池タキタロウ山荘T
     22日.大鳥池から狐穴小屋U
     23日.狐穴小屋から朝日避難小屋V
     24日.朝日小屋から古寺鉱泉=小国街道.関越道・・最後はブヨとアブ