滝子山の南面をめぐる尾根. 滝子山南東尾根と北方川右岸尾根・・滝子山をめぐる尾根Top

   第3段・・南東尾根から檜平を経て滝子沢右俣左岸尾根
     滝子山南東尾根の展望台から見下ろせる北方川右岸尾根を南下―天神山から直接甲州街道.白野にでて藤沢入口に周回

    藤沢から滝子山東尾根
    南東尾根から北方川右岸尾根.天狗山から白野・・大鹿とウリ坊たち

   滝子山東峰
   東峰東端の道標と「この先岩場危険」とある.12:38

     滝子山は山梨県大月市にある山。最高峰は西側にある頂で1620mという標識が立つ。
   山頂から3.4分戻る頂には二等三角点が設置され.標高は1590.27mで.基準点も同じ「滝子山」。
   山頂と三角点との間には標高30mほどの高度差がある。又真中の道標は東嶺方面にある。灌木に被われ眺望は0。

     傾斜が落ち緩やかな登りの後.左から巻き込み.南側は低い灌木に被される頂とは思えぬ小さな頂にでる。
   東尾根から東峰は1690.3mで道標の裏にでる。

   南大菩薩連嶺東面と楢ノ木尾根
  
   滝子山々頂からの展望・・左遠方は秩父連山. 右奥は三頭山の懐.都民の森から続く奥多摩の山々.

    尾根と稜
     大谷ケ丸.平沢ノ頭が頭を前に出し.破魔射場丸と大蔵高丸とが重な合う頭.白谷丸からは黒岳が重なり.連なる南大菩薩連嶺が築かれている。
   黒岳からは大きく括れる大峠を隔て.雁ケ腹摺山と大樺ノ頭が肩を並べ楢ノ木尾根を延ばし.更に大峰からは南側に瀬戸境へと尾根を延ばしている。

     雁ケ腹摺山からは又真南に吹切尾根を派生させ.南大菩薩最長の尾根末端には花咲山があり笹子川に没している。
   吹切尾根の野脇からは東方へ尾根を延ばし.金山峠から大岱山にでて尾根を2つに分けている。東尾根は宮地山へ至る。
   又南方に分けた尾根はセーメーバンを経て天神山に至り.直角に折れて岩殿山で桂川に没する尾根。深城線の鉄塔尾根.

     南大菩薩連嶺からの東面側には破魔射場丸.大谷ケ丸とそれぞれ南東に尾根を派生させている。
   そして連嶺末端に聳えるのが足元に立つ滝子山。藤沢から滝子山東尾根を登り切り.これから南東尾根を下り白野へでる。

     左奥が甲武信ケ岳.手前には乾徳山が構え.大谷ケ丸と破魔射場丸の間は雁坂嶺.右奥が奥多摩三山の三頭山.御前山と大岳山。
   全てがここから望める展望だった。中秋の一時.日を浴びながら眺望を愉しむ。

    黒岳.南大菩薩連嶺と大峠
   上の写真左景アップ
    手前の高いコブが沢ノ頭. 右下の影がコクトチ沢の中間尾根

    大谷ケ丸
   上の写真途切れた左景.13:22
    大蔵高丸南西尾根に建つ202号鉄塔

    滝子山
     三度目の滝子山になる。今回ばかりは西肩を除き.三方の眺望に恵まれた。
   遠くの小さな山並みをジッと見詰めていると何処の山か.山名も判るようになった。奥多摩は大岳山が判れば周りの山々を山座同定して楽しめる。

     又九鬼山の先.今倉山の細かな起伏を見付けると道志の山々が脳裏に浮かびだしてきた。
   春先に登った表道志の山々も遠望ではあるが頭の中には近くにあった。御坂山塊も少しずつ知るようなってきた。

     本家,南大菩薩連嶺の東面はこのところ通い続けた山並みになる。西側では日川流域の山々も歩んでいる。
   その奥の奥秩父.甲信武ケ岳付近は先月乾徳山からも望んでいた。地図を開かなくとも知ることができる山々がこの頂を囲んでいた。
   後10日も経てば現役と何十年振りかで一年秋合宿.雲取山々行に参加する。ここから望む大菩薩嶺を越えた.先にあるのが雲取山。

    真木川流域と奥多摩
   左景・・遠望の三頭山と御前山

     左上が雲取山石尾根.その手前右に御前山・大岳山の山容も眺められていた。
   左下は雁ケ腹摺山から南に延びる吹切尾根東面のに乗るのが葛野川線17号鉄塔。
   間の尾根が雁ケ腹摺山から東に延びる楢ノ木尾根.大峰から南に曲り瀬戸境になる。重なる東側の長い尾根が権現山稜だろう。

     頂には1組のパーティが昼食を摂っていた。今日は誰にも会わぬと思っていただけに人が居て驚かされた。
   同じ気持ちで頂に立つ者は冬季だけでなく以外と多い。彼等の1人はピークハンター.もう1人は植物が好きで初めての入山だと.
   厚い植物図鑑を持ち.私に紹介して下さった。

     頂に立ち今日初めて.体一杯に陽射しを浴びている。10月になり日陰でも蒸す暑さ。木陰に身を寄せ.先ずはビールで登頂を祝した。
   程よい冷たさが喉を通る。煙草は入山して3本目.旨い紫煙が昇る。そして妻が作ったカツサンドをほうばった。

     天候には関係なく.積雲が乱立するよう湧き立つも.頂に入る私達を避けてくれたのか.日差しは強い。静かな頂だった。
   何時もの贅沢な一時を味っている。

    権現山稜南面と深城線鉄塔尾根
   右景・・浅川川流域
    右奥は奥多摩の山々・・

     手前中央を横断する尾根は雁ケ腹摺山から姥子山.大岱山から南に長く延び.大月の市街地に落ちる尾根。
    送電線深城線を乗せる鉄塔尾根でもあり.この送電線も岩殿山の麓.大月の東電変電所から延びている。

     又面白いことに送電線深城線は逆番鉄塔で下流方面が若番になってをり.山の上の葛野川変電所へ送電されている。
   セーメーバンのコブ.13号鉄塔からは葛野川沿いに南東尾根を延ばし.東尾根を分け.右岸を長く奈良子川出合まで流域を占めている。

     写真ではよく判らぬが白く点々と続くのが葛野川左岸に入る浅川川。手前の谷間に葛野川が横断している。
   奈良子川はセイメイバンの裏側を抜け.左奥深く金山峠へ遡っていた。

   道志山地・・表道志の山々と花咲山
   左景・・左下は上野原と大月市街地
    丹沢主脈・・蛭ケ岳から焼山の尾根
    真木川左岸に延びるのが花咲山で吹切尾根末端にあたる。左へ下った鞍部が端倉峠.手前が南東尾根。

     表道志の山域は今年の春から登り始めている。そして2年目で知らぬ間に写真に撮られた殆どの山々に足を踏み入れていた。
   写真を顧みて.我ながら驚いている。

     初めて入山した時は上野原駅舎前の台地から桂川沿いの対岸を望み.日向ぼっこに良い山をと地図で探していた。
   そして残雪が少し残る矢平山を目指した。それが隣の山,奥の山へと誘われるよう綴るようなった。
   まだ道志川左岸の山は未知の山になっている。恐らく登る日が.そう遠からず訪れると思っている。

    道志主稜の桂川流域と高川山
   中景.12:54
    桂川と笹子川を隔てる高川山. 天神峠から登る高川山東尾根と羽根子山

     又リニアモーターカーは高川山北面,手前の笹子川沿いを並行して潜り.ほぼ一直線に高川山の左肩下から.桂川を横切っている。
   九鬼山の懐へ突き抜けている。その鉄橋がここから見下ろされた。

    御正体山と鹿留山.杓子山
   右景
    桂川本流下流流域と笹子川. 左下が初狩.中央右が都留市

     御正体山と鹿留山の間の薄く見える岳が神山.右手前が石割山。
   手前は高川山東尾根. 鞍部は天神峠. 峠手前の河原には中央道のインターチェンジがあり.峠下には中央道大月吉田線の花咲トンネルが潜っている。
   昔の宿場でもあり.甲府に入る鎌倉往還の古道でもある。

     東尾根を登り返すと峯山584mからオキ山へと綴り.尾根末端はむすび山で落ちる。御坂山地最東端になる。
   足元下の2つの鉄塔は葛野川線23号と笹子川を渡った26号鉄塔. 笹子川南岸の山腹を綴り新山梨変電所と結ばれている。

    高川山西尾根と羽根子山北面
   笹子川宮川.藤沢川出合周辺
   下初狩地区.中央付近がjr初狩駅. 笹子川藤沢川出合周辺. 対岸右が宮川.遡れば大幡峠。 

    笹子川右岸
     足元の東峰ツツジケ丘。ここから見下ろす滝子山東尾根と東南尾根の尾根末端に下れば初狩地区。
   山々に囲まれた裾野の集落を望むと見慣れてきた風景にも新しい発見が生まれ.飽きることはなく先へと導かれている。

     1つ1つ丁寧に谷間を覗き込む。下山のルートと最終の目的地. 右前方の支尾根を見下ろし.白野と立河原の集落を探る。
   そして尾根伝いに回り込み.右手の北方川右岸尾根を目指す。

     笹子川対岸は高川山西尾根・・初狩峠を下り返し羽根子山と並ぶカンハ沢ノ頭.更に下り鞍部が近ケ坂峠。
   東尾根にある天神峠と同じような古道と幾つもの峠路がある。郡内と国中を結ぶ要路で近ケ坂往還。
   s44年に県道大幡初狩線が開通してから廃道化が進んでいる。

    滝子山南東尾根末端の尾根群
   上の写真右下アップ
    桂川本流下流流域と笹子川

     滝子山東南尾根1590m分岐から954.4m三角点峰に延びる支尾根・・その奥が藤沢川を隔てた東尾根
   手前左上は分岐から944m点を経て白野へ.下山はこの尾根北方沢右岸尾根を下っている。

     藤沢川を隔てた対岸は東尾根で鞍吾山中峰から南東へ延びる尾根。
   東尾根末端は南東尾根を大きく回り込んだ南東稜の陰. 朝方入山した567mコブが644m圏コブの裏側にあたる。

     尾根末端を綴り縦断する鉄塔群は笛駒線.
   穴沢右岸尾根の上部に建つ葛野川線21号鉄塔は北方沢右岸尾根の谷間側に建つ葛野川線22号鉄塔を経て.新山梨変電所で
   西群馬幹線と結ばれている。

    新山梨変電所周辺
   滝子山々頂より奥野川流域.13:22
    左方が本社ケ丸. 右に流れて女坂峠えをした大沢山北東尾根.

     東山梨変電所は御坂山域北東部に位置する奥野川中流流域に広がる広い谷合にある変電所。
   変電所を中心に左並びの鉄塔は葛野川線. その上に孤状に横断するのは西上州から入る西群馬幹線.
   中央を登っているのは山梨県内に送電する併用支線の御坂線と都留線.

   東南稜の径.14:27

      滝子山南東尾根から天神山
    12:45滝子山本峰.大13:30一14:06檜平一14:24北方川右岸尾根一14:55ルート見付ける一15:20笛駒線87号鉄塔一15:30天神山
    一15:36左へ一15:48滝子川.中央道橋下:55.

     滝子山から派生する尾根は大きく分け.東尾根.南東尾根.南西尾根.南尾根の4本があり.東尾根を今詰めて来たので
   残りは南東尾根になる。下りは自然林に覆われた南東尾根にルートを求めている。ここは藤沢集落から登る登山道がある。
   今回は途中で登山道を左に分け.北方川右岸尾根から南尾根を南下し天狗山を乗り越えている。

     再び滝子山東峰に戻り.登山道を一気に南東尾根を下ると自然林に覆われ.陽を閉ざす深い樹林帯に入る。
   ツメの急坂はやや歩きずらい道も.緩むと確りした山径が続き.傾斜も落ち尾根らしくなる。ゆったりした尾根に道幅も広がっている。

    御坂山地の三ッ峠山
   本社ケ丸から鶴ケ鳥屋山の頂稜越え.14:05

    桧平
  南面の切り開かれた平坦地を振り返り.14:06

    桧平
     ツツジケ丘の名もある灌木帯に分け入れる。切り開かれた尾根上の草原を思わすの平坦地・桧平。
   通り過ぎ草付きから望む先の道標. 右手は下ってきた滝子山への登山道に入る。左手は白岩大権現神社を経て白野の集落へ。

     ここは又滝子沢中間尾根のツメに当たり.急稜を下れば尾根末端で市営大鹿林道に下りられ横切っている。
   後は緩やかな沢沿いを辿れば二俣から中央自動車道と中央東線を潜り.甲州街道にでられた。・・手前はこれから下る藤沢の道。

     南東尾根は途中で登山道を2つに分けている。尾根伝いが男道.女道は右手の山腹に回り込む。
   初めてのことで男道を下り.中央峰から30分ほどで駄々広い滝子沢中間尾根を派生させた桧平の平原にでる。

     桧平の名前に反してヒノキはなく.前後する尾根上にはミズナラ.赤松の樹相の素晴らしさは特筆すべき雰囲気を漂わせていた。
   県の保護区域に指定さて.南面には立木に囲まれた明るい草地が開かれ.女道を合わせている。
   ここ桧平は滝子沢右俣の源頭でもあり.この後は左岸尾根伝いに白野への分岐の支尾根を選び.北方川右岸尾根下りることにした。

  
   直進し左に折れ藤沢の集落へ下る南東尾根.14:06


 白野への分岐
標高1180m圏.14:24
 登山道を右は分ける北方川右岸尾根
     桧平から左手に尾根に戻り下ると東側一帯が赤松林となり.平尾根で歩き易くなる。そして登山道が直角にL字に曲がり下る場所.1170m圏にでる。
   ここは南面が広く開け.大月市の道標「←初狩 滝子山→」に恩賜標柱とピンクのテープが付く立棒.山梨県の古い「境界見出標」が立木にあった。

     賑やかな道標類の乱立する賑やかな所だった。ここが南方に下る北方川右岸尾根の分岐になる。甲州街道白野へ下る経路。
   登山道はこの先で直ぐ右手に葛野川線巡視路を分けている。又南東尾根後半は伐採跡の植林を潜り下っている。
   そして尾根とも分かれ桜沢のやや荒れた沢沿いを下り切ると朝方入山した藤沢川の林道にでて.子神社から藤沢の集落に下りている。

     南東尾根から北方川右岸尾根へ
   滝子山浜立尾根.南稜.滝子沢中間尾根と東南稜. 正面下右が北方川両岸から競り上る尾根は東南稜に突き上げている。
   右景.穴沢出合.神戸(こうど)付近通過するjr車窓より

     車窓の左端は大鹿峠を越えてきた滝子山南陵末端のコブ.峰の山911.2mに乗る送電線笛吹線の鉄塔で.左側の滝子川に架かり.
   北方沢右岸尾根の末端のコブ.天神山の北側を回り込んで.北方沢沿いに下る送電線。

     尾根末端の左脇に小さく見える鉄塔は笹子川沿いに下りたjr大月-勝沼線の鉄塔。尾根末端のコブを川沿いに線路が回り込むと
   北方川の出合を横切るようなる。葛野川線の巨大な送電線が滝子山南東尾根を横切り.北方川沿いに下りている。
   24号・25号の巨大な鉄塔が笹子川右岸に跨ぎ.山腹を遡り.笹子の新山梨変電所と結ばれている。線路はその間を潜ってもいた。

    滝子山南東尾根の南面・・滝子沢中間尾根・北方川右岸尾根・穴沢右岸尾根
   左景.側子付近のjr車窓から・・2017.06.04/7:08
   中央の北方川の谷間を下ってきたのが葛野川発電所からの送電線で新山梨変電所に下りている。
   右端は河原から登ってきたjr大月-勝沼線の鉄塔. その直ぐ上部に笛吹線の鉄塔がある。

    北方川右岸尾根
   尾根下端のコブ.天神山を目指す

     滝子川左岸尾根は左上の尾根分岐で藤沢へ下る登山道と分け.下って更に穴沢右岸尾根を分けている。
   手前が上部から見下ろす北方川右岸尾根。

    北方川右岸尾根のツメ
   南東尾根を左に分け藪の枝尾根を下る.14:27

    北方川右岸尾根
     左へ曲がる南東尾根の登山道を分け.南方の支尾根を下る。右側が赤松.左がヒノキ.その境の1本尾根にルートを取っている。
   境界見出標にコンクリートの抗があり.尾根筋の右手の林層の境は下り易かった。
   この尾根の左手には葛野川線20号鉄塔基部へ通じる巡視路尾根が延びている。又南東へ進めば穴沢山954.4mにでて立河原に下りられた。

    小さくなった滝子山
   滝子川右俣サブイ沢左岸沿い.14:46

     北方川右岸尾根は右手に滝子沢右俣(一ノ沢).奥右俣のサブイ沢(左俣のズサアラ沢)は桧平に突き上げる)と左手の北方川(平栗沢)を分けて
   笹子沢本流に没していた。途中に天神山を擁し.滝子沢下流には二俣を挟む河原が広く開かれている。
   暫くは尾根筋の右手に薮の絡む踏み跡が薄く続き.振る返ると樹間を透し.既に遠くなった滝子山が丸く円を描き望まれた。

   古い境界見出標.14:57

     古い境界見出標のある立木を右手に見て.尾根上に乗ると歩き易い尾根筋のルートになった。
   緩斜面の長閑な平坦地と急斜面の起伏が交互に続く。境界見出標にコンクリートの標石も.ここは規則正しく置かれている。

    尾根が起きる
   滝子沢左岸沿い.15:09

     赤松林を抜け.970m付近の急斜面で土台が崩れ.標石が地面から剥き出しになり.傾き崩壊している場所にでた。見出標柱も崩れている。
   この下からの尾根は扇状に広がる均一の南斜面. 硬い土壌に薄い踏み跡が分からず.下りには少し悠著した。
   一度左手前方に小さな起き上がりを見付け.トラバースするが歩くも少し横バイ状態が続き.足場の崩れる嫌らしい場所だった。

     トラバースした斜面の踏み跡には荒々しい溝を新たに作られる。詰めた所で再び前方の斜面を探っていた。
   元の斜面のやや右下先に小さな起伏が起きていた。先程トラバースした地点を真南へ下れば小さな尾根が起きているのが分かる。
   改めて戻り.ルートを見付けたのが3時08分。その後は踏み跡は薄いが地形的には確りした尾根になる。

     970m地点.尾根分岐を左に取り.944m地点を越している。左手の樹間から北方川に下りる送電線葛野川線22号鉄塔の頭が覗き込めた。
   巨大鉄塔の頭に乗るカブトが昼下がりの陽射しが照り付け.銀色に煌めいている。
   私の立つ尾根は赤松が目立ち.ここは木漏れ以上に陽を閉ざす尾根だった。

   680m圏で.送電線笛駒線87号鉄塔の基部を潜る.15:20

     緩い傾斜が続き赤松帯を抜ける。それから笹藪を押し分けると5分ほどで笛駒線87号鉄塔の基部にでた。
   短いが茂み濃くほんの近くまで歩かねば分からない所だった。仰ぐ送電線鉄塔からは蒼空が広く開かれ白雲が浮かぶのを見る。
   今までは乏しい木漏れ尾根で.殆ど陽射し透さぬ深い森の中にいた。基部から天空に両手を広げ鉄塔先端を仰いだ。

    尾根の末端
   右に折れ檜の幼木帯.踏み跡はない.15:38

     鉄塔からは下草は薄れ.先が読める場所になる。境界標とピンクのテープの立棒が一組になり.規則正しい間隔で丁寧に整備されていた。
   右手は広く開かれた大地が滝子川右俣の左岸に広がり.そのデルタ部分は明るさを増している。

     踏み跡はないが無鉄砲に河原に下りられる。河原の右岸には大鹿から延びる県営大鹿林道が繋がっている筈である。
   時間がなければ避難ルートにもなる。

     鹿とウリ坊
     小鳥の囀る声も聞こえぬ静まり返った森で「キィー!.キィー!」と鋭く.私を威嚇する鹿の啼き声を聞く。
   黒木の被う薄暗い森閑とした森を切るよう聞こえてきた。前方を見詰めると大鹿が尻を見せ.やや左方へ逃げ去るのが見えた。
   姿を消し.もう一度叫んだ。その後は元の静けさに戻されている。

     そう云えは先ほど鉄塔前でウリ坊に遇っている。
   両手で抱ける小さな大きさ。6mほど先で.右手から左へ私の前を2頭のウリ坊が横切った。やはり突進してくる大人のイノシシとは異にしている。
   チョコチョコした速足だろう。近くに親がいるか心配したが.りウリ坊は見ているだけでも可愛らしい。

     天神山696m
     南南東に進むと延び延びとした丘稜が一段と高みを持ち.緩やかに登る広がりを見せている。その頂点の立木には喬木の植林帯で.
   立木の黄色いテープに「天神山」とあるだけで.他に何も目立つものはなく.踏み跡すら失われた薄暗い台地。
   天神社は右手の滝子川を挟んだ南西側.直線距離で450mほどにある。先正面は窪み.分かれる尾根の左へルートを取っていた。

     天神山の南面は広くガレ落ち.右手に尾根を分け.左側南東の尾根伝いに逆コの字に進んで.650m圏の丸い小コブにでる。
   この先にも再び左右に尾根を分け.中央高速道が見えるか? 見えぬかの所にでていた。ここで中央道の擁壁を考え.右にルートを取った。

     それが悪かった。地図を読めばよいものの末端にでて.擁壁ばかり気に掛かり.左方に尾根が延びているのを忘れている。
   葛野川線とjr大勝線の基部に立つのを逃していた。降りて登り返す気分にもならず諦める。

    白野の集落と中央高速道
   左手が笹子町白野地区.15:41

     少し下ると梢越しに中央自動車道が見下ろされた。ここで見る限り.左手は長い屏風状の擁壁が続き迫る形で続いている。
   過ってお坊山南東尾根では枝尾根を下り.最後のツメ.中央道の擁壁で下山するのに苦労している。
   その二の舞を踏まぬよう考え.右にルートを取ったのが悪かった。最短ルートとしては正しいルートだが。

     前もって分かっていれば鉄塔から天神山の尾根沿いからは滝子川沿いに下る緩斜面は幾らでもあった。
   林道が樹間透しでも望まれていた。余りにも単純すぎて尾根伝いに下りていた。

     地図を開けば送電線の2つの異なる鉄塔が建ち.巡視路がある筈だが現実には分からず.探しもせずに擁壁を避けることだけを考えていた。
   右手に延びる尾根に移り.滝子沢出合へ下る。末端には小さなガレ場があり.降りえず少し高巻きをした。

    東南稜北方川右岸尾根末端の天神山
   背は滝子山と桧平南尾根・・立河原付近の車窓より
    2014年11月.中央東線の立河原付近で車窓から撮影
    紅白の鉄塔は葛野川線23号. 笹子川左岸に降り.24号鉄塔で右岸に渡っている。後方の小さな鉄塔は天神山を回り込んできた笛吹線鉄塔。

     紅白の鉄塔は葛野川線23号鉄塔. 葛野川発電所から送電線が建ち.尾根末端の左岸の24号鉄塔に降り.笹子川対岸に架かる25号鉄塔へと続く。
   後方の小さな鉄塔は笹子川対岸で葛野川線と交差し.尾根末端に登るjr上-勝線の36号鉄塔。先は左岸沿いを進み大月のjr変電所と結ばれている。
   笛駒線は北方川の出合い付近でjr上-勝線と交差し.同じように左岸沿いを並行して下り.大月の駒橋発電所と結ばれている。

   滝子川の出合に降りて葛野川線23号鉄塔を見上げる

    笹子川左岸(御坂山塊)ヘチに架かる葛野川線
   23号鉄塔基部から笹子川対岸の24号・25号鉄塔.15:48
    2014年11月.立河原付近より左岸尾根撮影

    滝子山南東尾根と北方川右岸尾根
   甲州街道にでて振り返る
    高速の橋桁下は滝子川出合で左岸が北方川右岸尾根.末端には2つの鉄塔23号・24号鉄塔が建つ。鉄塔上のコブは天神山

      15:48滝子川.中央道橋下:55一16:40jr初狩:53=17:41高尾.快速:44=18:57お茶ノ水.
    里にでる
     滝子沢の河原にでて葛野川線24号鉄塔の基部脇を通り.中央道の橋梁下の河原で洗顔の為.最後の1本を取った。
   国道甲州街道へは左岸をそのまま高速の橋桁下を潜り.抜ける積りでいたが.出た先が中央道の柵先で藪で塞がれていた。
   戻り.改めて遠巻きに飛び石伝いに滝子沢を右岸に渡り.ゲートで閉ざされた林道から甲州街道にでている。

     白野一里塚と双体道祖神があり.国道脇には大きな絵地図板が立てられていた。桧平への登山道が細かく記されていた。
   距離としては半ばまでは,市営林道大鹿線の起点から綴り.その先に滝子沢中間尾根の登山口にPがある。詰めは桧平.

     この絵地図(滝子山南面概略図,山行表)には穴沢山経由で破線は難路として.北方川林道を下るルートも記されていた。
   又林道大鹿線は峰ノ山の北側を回り込み.滝子山登山口からすみ沢に下り.県営林道大蔵沢大鹿線の終点に接続されている。

   jr初狩駅に戻る

     路線バスの場合は笹子駅方面に右折し50mほど行くと国道を渡った先に旧道の白野下宿バス停がある。
   初狩駅前バス停は北側の国道沿いへ。私は歩く。甲州街道を左折し滝子沢の橋を渡り.平栗沢が入る立河原を抜けた。
   ここは穴沢山からの下山口になる。そして船石橋で笹子川右岸にでて.朝方の藤沢入口に戻っている。

     jr初狩駅までの帰路は初狩小学校先の道標で国道20号線と分かれ.右手の住宅地を縫い正味40分ほどで細道から初狩の駅前にでる。
   少し近道か? 朝方は小雨が降り.直線の道を選び国道を歩んでいた。

     国道にでて斜陽し始めた陽光を直接受ける。10月に入り.まだまだ蒸す暑さが続いていた。
   今年は5月の白毛門山行以後は日帰り山行でも下山してから着替えするようなった。里道や誰も居ない待合室で。時にはホームでも着替えている。
   今回は一車両に私一人.ガラガラの貸し切りのような車内で。 

   地形図「大月」「笹子」.山と高原08「大菩薩嶺」.スカパ登山靴・・26051歩

     滝子山南面の尾根・・地形図・絵図
     藤沢から滝子山東尾根
     南東尾根から北方川右岸尾根.天狗山から白野・・鹿とウリ坊たち