続.西丹沢の西.境界尾根の明神峠から目指した甲相尾根の高指山・・西丹沢.世附川流域Top

   山中湖東岸の山. 東西に走る駿相尾根.明神峠から水ノ木幹線林道を下り.大棚沢林道からバラジマ沢林道を経て高指山東尾根
     バラジマ沢林道へと繋ぎ.甲相尾根の高指山東尾根を詰め.高指山西支尾根から湖畔の平野へ 2018年11月10日.松村

    明神峠.水ノ木林道から丸尾峠・・野鼠と古い休泊所と遺構
    丸尾橋から待望のバラジマ林道に入る
    管理道分岐から高指山東・西尾根から湖畔

     前回の「続」として明神峠から水ノ木幹線.大棚沢林道と長い林道歩きから待望のバラジマ林道に入るのが第一目的で.高指山東尾根を越え.
   山中湖の湖畔.平野に下りている。一週間前に出掛ける筈の山行が入山前日に天候が急変し.予約を延期したものの再び前日遅く崩れる予報がでていた。

     東京駅から駿河小山駅発の路線バスで直接.明神峠にでている。明神峠行の路線バスは土.日曜日だけの運行に限られ.更なる延期は待ちきれななかった。
   前日に纏まった降雨があったにも係わらず入山することを決めた。バラジマ沢林道に入ってからは露払いが常道となるだろう。下カッパは必要かも?
   帰路は前回と同じ平野から新宿への高速バスを予約する。

    駿相境界尾根
  
    西丸を擁する尾根に建つ佐久間東幹線303号鉄塔の基部より南方を望む・・2018.10.16/9:26

     左前方は西丸 右遠方は不老山から三国山に登る駿相境界尾根。更なる奥は足柄方面の山々.
   カテナリー曲線の先の境界尾根に乗る小コブが明神山.その右脇に明神峠があり.右に登る詰めて三国山(甲相尾根・三国山稜の三境).

     昨年の師走には第2東名道の工事現場から境界尾根を北上し.不老山から丹沢湖近くに降り.年明けには悪沢峠から境界尾根を南下.
   駿河小山に下りている。又先月は世附川の支流.大棚沢を取り囲む尾根を綴り.今日はその奥の
バラジマ沢林道に水ノ木幹線林道を綴り入る。

   この谷間を綴るのが明神峠からの水ノ木幹線林.道 足元手前には分線のパラジマ林道が横切っている。

    駿相国境尾根の明神峠
   再び水ノ木幹線林道のゲートにでて.9:18

   11月10日(土)高曇後曇
      jr上野.東京ライン.¥1940. 6:17=7:37国府津:47=8:26駿河小山.富士急バス.¥550. 8:45=9:10明神峠.
     駿河小山わせた遅い出発は上野東京ラインを利用しての東海道本線は初めて乗車した。それも山に登るため。
   籠原発.小田原行の列車を上野駅ホームで待つと驚くほどラッシュ.座れぬ不安も東京駅で殆どの乗客が入れ替わっている。急に空席が目立ちホッとした。

     湘南ラインに入ると今度は通学の時間帯にあたり.車内は学生達が多く占め.それも平塚駅で波が押し寄せ引くが如く降りている。
   漸く濡れていた大地も乾き始め予報に好天に変わっている。ただ大磯を過ぎと北面に迫る丘陵はまだ押し寄せる薄暗いガスが押し寄せていた。

     それでも乗り換えた御殿場線は紅葉シーズンを迎え.登山電車に早変わりして.谷我駅で丹沢湖周辺に向うハイカーが半ばを占めていた。
   私は共に無人の駿河小山駅に下車した。繋ぐ明神峠行.路線バスは如何にか全員が座れる程度の混み合いになる。

     国道246号から御殿場への道を分け.山中湖小山線に入り造成地帯を抜けると明神峠入口にでる。右折すれば東電の新富士変電所へ。
   初めて真近で見る新富士変電所を右に見て.左に折れれば富士スピードウェイにでられる。路線バスは明神峠へとヤスドウ尾根を綴り.真っ直ぐ登っている。
   又変電所が近いこともあり.幾つもの送電線が県道と並行するが如く登っていた。路線脇の主なものは明神線.佐久間東幹線.西群馬幹線.

      9:25
    西群馬幹線と天竜南線の共用鉄塔          鉄塔基部から甲相尾根を望む

    水ノ木幹線林道・・壱之沢橋〜三ノ沢橋間の休泊所と遺構
    明神峠bs9:18―9:47壱ノ沢橋―10:10二ノ沢橋―10:31三ノ沢橋―10:44四ノ沢橋―11:00日向沢橋―11:16丸尾峠.

     季節バスの終点は駿相国境尾根の明神峠. それぞれのハイカーは来慣れている感じで三国峠.或いは世附峠へと左右に別れ.
   幾つものグループが待つ間もなく過ぎ去った。私は山支度を整え独り.ほぼ真向いの起点.水ノ木幹線林道に入る。
   緩やかにうねりる林道を下って行くと林道の直ぐ真近に西群馬幹線268号鉄塔が建ち.基部に寄っている。

     急斜面に建つ基部からは樹冠越しに.甲相尾根を背にした木陰に重なる西群馬幹線267号と右奥に265号鉄塔が建つ。
   又右端には佐久間東幹線296号鉄塔が並行し.両架線は山伏峠へと頭上に架けている。
   昔は逆側の石割山の分岐から眺めた風景. その時の送電線群を想いだしていた。

     明神峠からのコースは送電線沿いに谷間を下り返し.高指山の東尾根に乗り.県境尾根の261号鉄塔にでて大休止.山中湖湖畔に降りる予定でいる。
   今回のポイントはまずバラジマ林道に入ること。更に西丹沢の末端西.甲相尾根の頂を越えることを第一に考えている。

   大昭和製紙と木の屋号あり.9:30

    大昭和製紙
     鉄塔基部から大きくジグザグに下ると右手から回り込む林道の脇に.大昭和製紙の看板「愛林防火」が立つ。
   連らねる立木の幹には木の屋号「横線1本に内」が白ペンキで示されていた。大昭和製紙の印だろう。
   水ノ木林道伝いに下り続け.日向橋を渡った峠の手前まで点々とこの印が付けられていた。広い流域の伐採使用区域が示されている。

     今年春先に世附川下流を訪れた折.山神悪沢の旧三俣山荘跡地の吊橋前に.同じような本州製紙の看板を見ている。
   山神峠には社を囲む立木に「丸王」の印を示す赤いシールが付けられていた。その周辺は王子製紙が管理する区域になっているのだろう。

   峠真近では本線から支線を幾つも分けていた.9:33
    今でも世附川の源流地区には本線から分かれた幾つもの支線が延び.広い範囲で伐採が行われている。

     一ノ沢左岸尾根
   尾根に乗る267号鉄塔.9:43

     うかつにも細かく蛇行する林道をカットし直下して主林道から少し離れてしまった。送電線を見上げて本線に戻っている。
   北面は素晴らしい晴天に恵まれている。ただこの流域も午前中のみとのこと。午後には厚い層雲に覆われる。

    壱ノ沢と二ノ沢の間に跨る古い休泊所と遺構
      旧伐採跡の集落・工場跡の遺構群
   「壱のさわはし」.9:47

      橋下に昔の土台と橋桁が剥き出し浮いている姿が見られた。この後.どの橋も同じような旧橋の残骸を見られ残されていた。
    橋を渡った左端には伐採地が広がり.通じる一之沢歩道が下り合わさっている。

   石積み上の大らかな尾根は広く伐採されていた.9:52

     壱の沢橋の対岸に入ると見届けられる限り.尾根筋は広い範囲で伐採されていた。
   尾根の中腹には放置された生活痕があり.尾根の裏側には水ノ木林道の支線と旧集落がある。

     手前を通るミキサー車は後に通る丸尾峠手前で側壁補強工事が行われていた。その現場から戻ってきたのだろう。
   明神峠を越えることを考えるとアプローチは長い。大型車が楽に通行できる水ノ木幹線林道.

   水ノ木林道支線の起点.9:56

     林道支線の取付きには左脇に「昭和元年.水ノ木林道新道工事の記念」の起点を示す銘板があり.鉄砲木ノ頭北側の肩から東方に派生する
   966m点コブ尾根を綴っている。現在はこの支線を利用し.西群馬幹線267号鉄塔基部を越えた鞍部.北寄りまで確りした道が造られている。
   右脇にも管理道の標柱が立てられていた。

     この林道支線の窪み状を少し登るも.山ノ神を訪れるには北側のもう1つ先の巡視路標柱から詰めるのが無難とみて戻っている。
   下流側にも土沢沿いに水ノ木林道ができる前に利用されていた古い旧道があるらしい。廃道.

   山ノ神の木祠.10:05

     支線の起点を左に分けると直ぐ先にある筈の管理道の標柱はなくなっている。
   間々広い空地が切り開かれ.探す間もなく.植林帯の一角に一直線に延びる手入れされた参道を見付けお参りした。

     先程通った石積みの台地には奥に建物の跡があり.生活痕が残されている。
   又「イガイガの丹沢放浪記」氏のブログによると山ノ神の祠の北西側.二ノ沢橋上流側の右岸に集落跡が残されているとある。
   更に林道の上流側に中間貯水槽あり.この辺に休泊所があったらしいと中間報告の形でを発表されていた。

     昭和6年の大日本帝国陸地測量部の地図にはまだ水ノ木林道は繋がっていず.土沢沿いに確りした径路が示されている。
   以前は駿河から明神峠を越えてここに入地している。山中湖側方面はヒモシ峠から切通峠を抜け平野に下りてもいた。
   世附へは土沢の旧道に入り.世附川沿いに下って.丹沢湖.浅瀬と結ばれていたのだろう。

   「にのさわはし」.10:11

     二ノ沢を渡った左脇に「世附国有林分収育林契約分収林」と「世附禁猟」の赤い標識が立てられている。
   更に左上の左岸沿いに取付きは幅広い二ノ沢歩道を分けている。上流側右岸沿いには旧パルプ工場? の遺構があった。

    
    浮いた状態の昔の橋桁土台が二ノ沢橋下に残されている     二ノ沢橋を渡った左手径路脇に立つ「分収林区域図」

   U字に二ノ沢橋を渡った左岸から対岸を見下ろす
    右岸の左上に発電施設らしきものが設けられ.樹間から覗まれていた.10:18

   @・・三ノ沢との二ノ沢出合右岸に面する遺構.10:27
    林道の右手下に城壁のような石積みが築かれている・・三層の石積みの台地が築かれ.パルプ工場の遺構か?

   A・・2段目の遺構・・奥の流れは三ノ沢

   B・・3段目の遺構

   「さんのさわはし」.0:31

     三ノ沢橋を渡った看板群の裏側に三ノ沢歩道があったが廃道化されているという。
   白柱には薄く削れ読めなかった。両脇に「みどりの日」と「世附国有林分収育契約分収林林」とがここにも看板がが立てられている。

   渡り下流側からの三ノ沢橋.10:34
    渡った右上の三ノ沢経路は崩壊している

   三ノ沢の小滝群.10:38
    途中に白柱と林班界標柱「105/106」があり

   「よんのさわはし」・・昭和8年10月竣功.10:44
    向いが三国林道の支線が乗る904m点尾根
     丸尾山西隣り.1068m峰から三国林道の支線が904m点尾根に乗り下りている。地形図「御正体山」の黒線の林道終点と同じ地点まで続く。
   踏み跡を追い下ると尾根末端で780m圏コブを越え.林道正面の崖縁になるが.左斜面を這い下れば正面の四ノ沢橋の手前左横にでている。
   この支線の起点の取付きは前回の丸尾山の下りで確認している。

   右手が本林道で.左上に新たな支線が登っている.10:53

   「日向沢橋」.11:00

     右下に日向沢を覗き込むと渓谷を被う低い灌木の隙間から小滝が連続しているのが眺められ.四ノ沢橋から15分ほどで日向橋にでる。
   ここにも「世附国有育収林契約分収林」と「みどりの日」の看板あり.ここからは丸尾峠へと緩やかな登りに林道は転じている。

   側壁の改修工事現場.11:09

     林道の擁壁改修工事の現場を通らして頂いた。監督が細かく指図している姿が伺えた。コンクリート工を組み立て石垣が造られている。
   この新しい工法を真近から見学するのは初めて。石積とは異なり見ているだけでも分る能率よい工法だった。何でも進歩している例かも知れない。

     手仕事の作業員も多く.全員が手を休め私が過ぎ去るのを待っていた。小型シャベルカーはエンジンを切り.私が通り過ぎるのを待つ。
   丁寧に礼を述べている。監督から何処へ行かと聞かれ.「山中湖」と答えると「ご苦労さんなこと気を付けて!」と言葉を頂いた。

    丸尾峠
   向かいの尾根は土沢出合に没している.11:16

    丸尾峠
     明神峠から水ノ木幹線林道に入り.丸尾峠まで下ってきた。林道は世附川の支流土沢左岸沿いの山腹を綴っている。
   写真正面の峠向かいは土沢左岸尾根で.末端は本谷との出合に没している。釣場としては山女魚釣りになり.遺構が多く残された流域になっている。

     小尾根に乗る丸尾峠は標高740m. 出始めの明神峠が900mだから高度差は162mの違い。今日の最低高度は大棚橋の620m.
   殆ど高度差はない。その後は約倍の高指山1174mを越え山中湖に下りる。大した高度差はなく.西丹沢の西の低山探訪ルートになっていた。

     又この土川流域の支尾根を登り詰める場合は三国林道が三国峠と丸尾山とを結び.県境尾根の東面を横切っている。
   そのためどの支尾根も一度林道にでてから頂の甲相尾根へたどることになる

     丸尾峠越からは世附川本谷側流域に変わり.大棚橋までは緩やかな下りが続く,水ノ木林道沿いに右折すれば水ノ木へ。
   私は左に折れ再び大棚沢林道をたどる。丸尾峠は尾根幅も広く.駄々広い山腹鞍部で.丸尾山からは尾根伝いに経路が下りている。

     峠から振り返ると下ってきた駿相尾根がかすれながら結構望まれた。如何にか鉄塔が望まれる程度.高曇の掠れた空模様に変わっている。
   又北面は殆ど樹林に囲まれ.椿丸らしき山容が時折眺められ.丸みを帯びた大きな山を描いている。

     水ノ木林道から丸尾峠・・野鼠・古い休泊所と遺構
     丸尾橋から待望のバラジマ林道
     管理道分岐から高指山東・西尾根