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秋の中央アルプス.越百山から南下し宝剣岳

一年男子秋合宿

静かな清々しい陽差しを浴び中アを楽しむ
国蝶の峠径と中秋の長閑な山稜


伊那谷で稲刈り・・大川
     千人塚
      中秋の中央ア.越百山〜宝剣岳と伊那谷 s43年(1968年)10月05〜10日
              L山田sL赤嶺m高橋(3)中沢.松本.鈴木.飯田(1).和田.大川.松村(4)

      一年秋合宿
   無雪期の山として最後の秋合宿は中央アルプスの越百山から木曽駒ヶ岳までのメーンコースの北上で行われた。
     行動中は天気にも恵まれ.新人養成を催した北八ケ岳・企画山行の白峰三山等.思い出の山々が手に取れるよう臨まれれている。
     1年生にとっては感無量の山行だっただろう。

   又稜線直下まで続く深い広葉樹に覆われた紅葉は背の蒼空に映え.陽差しもかなり高くなり.春うららかなような天候に迎えられている。
     その反面.明け方は手がかじかむほど冷え込み.寒さにも耐える秋の醍醐味を味わう。

   路線バスを使わず初めて駅から直接車道を歩いたり.朝の寒い中を遠くまで水汲みに行き.
     夜半は雨に叩かれ眠い目を擦りながらテントの張り綱を直したこと等.今までとは違った面も経験している。

   体力的には1年生全員がかなり強くなったその意味においても各自.自信を持ったのではないだろうか。
     この秋合宿が一年生にとって更に一歩前進する踏み台であったならば.この合宿の意義が充分あると思う。

   男子リーダー養成合宿は同時期に同じ山域で同じコースを逆行するよう行われた。
     二年全員が未知の山として駒ケ岳より南下している。
                                           秋の中央ア.越百山と宝剣岳1. 七久保〜越百小屋跡
                                           秋の中央ア.越百山と宝剣岳2. 越百小屋跡〜南駒ケ岳
                                           秋の中央ア.越百山と宝剣岳3. 空木岳〜西駒ケ岳.下山
   中央アルプス概念図


 s40年.残雪の木曾駒ヶ岳・空木岳

,,6月11日新宿=
    12日辰野=伊那=発電所一大樽小屋hc
   13日c1一極楽平c
   14日c2一空木小屋hc
   15日c3一菅ノ台=駒ヶ根=辰野=新







s43年中秋の越百山〜宝剣岳と伊那谷

 10月05日新宿=
    06日辰野=七久保一営林派出所c
    07日c1一越百小屋跡c
    08日c2一木曾殿越c
    09日c3一宮田小屋c
    10日c4一ヒラビ平=伊那北上牧,h5,6,
    11日h5. 叔父の家で稲刈り
    12日h6. 稲刈り=伊那=新宿


 駒ヶ岳ロープウエイ・・s42年(1967年)6月に駒ケ根しらび平〜千畳敷間に開業

 木曽駒ヶ岳 宝剣岳 空木岳 南駒ヶ岳 越百山.最近のウォッ地図

    七久保の町並を抜け

   10月05日晴   新宿0:20=
       6日快晴 七久保―営林派出所
        6:51飯田線辰野7:16=8:40七久保9:15一9:50千人塚10:00一10:50小11:00一11:20.950m地点11:10
       一12:20小:32一12:50営林派出所c1.
            (一昨年.s41年に飯田線七久保駅=千人塚間にバス路線が新設され.現在は日祭日運転¥70.伊那自動車)
      七久保駅
   飯田線七久保駅は辰野で乗り換え伊那谷を南下し駒ケ根を過ぎると直ぐだった。
     駅前には宿とも雑貨屋ともつかぬ家屋が3.4軒まだ雨戸を閉ざした間々軒を並べていた。

   駅前の広場とも云えぬ道路は舗装もされず.朝の日差しにに照らされている。
     朝食前に駅の周りを散策し.タバコ屋は探したが見当たらなかった。
     冷ややかな水で洗顔し.遅い朝食を摂るため.早々に待合室のベンチに戻っている。

   夜行列車から開放された駅前広場を占領しての準備体操は清々しく.我々10人の大部隊で山へ入る。
     駅から少し戻るよう線路沿いに進み左に折れると駅前から以外と長い商店街を抜けている。

   まだ早いのか閉ざされている店の方が多く.通う人も疎らだった。
     清々しい風に汗ばむこともなく.周りの風景は小さな街を離れ田園へと変わって行く。


       与田切川

      秋の里
   農繁期を終え伸び伸びした漂いが農村風景を色どり.熟した柿は今にも落ちそうな実が重みを重ね.弓なりに幾つもの小枝に支えられている。
     田圃の黄金輝く穂は殆どが刈り終えられていた。刈られた稲穂は陽差し充分照らされるよう高々と2階近い高さの稲架に列を作り干されている。
     どのように掛けたのか不思議なほど程高い。

   秋は又.味覚の季節だ。多くの樹木は実を熟し.我々の目の前に柿.栗.リンゴ.トウモロコシと.直ぐにもぎ取るれる所になっている。
     時期遅いキューリ.トマトも実りを上げていた。そして空は何処までも澄み渡り天高く望まれる。

    林道から山径に

      高台へ
   舗装道路を抜け勾配が付きだした高台から伊那谷の全容が見下ろされた。
     もう2.3週間早く入山していたら七久保の田畑は目の回る忙しさだっただろう。

   丘に登ってリンゴ園に入る。農夫を探すも見付からず.如何しても食べたくなった。
     庭越えに伸びる手近な枝から私は失礼と思いつつリンゴを2個もぎ取り.タッシュに納めた。

   和田は悪徳にも黙認だと畑からトウモロコシを1本抜き採った。
     そして独りで食べると大はしゃぎしている。後で硬く家畜用の肥料と分かり大いに笑ったが罰当たりだ。共に慎まねば。


      林道
   右下の山腹を被う植林を透して与田切川本流が見下ろされ.右岸を綴る林道は真下だが樹林に視界は閉ざされている。
     そして盗み取るよう.時たま樹間から仙涯嶺の頂稜が望められた。

   林道があっちこっちに延び.3年生が細心に先への注意を配っている。
     その後から.のこのこリンゴを歯じりながら付いて行く私.何と締まらないことだろう。
     それでも硬さといい美味さには勝てず.ほうばっている処を大川に見付かった。


      団子
   河川が大きく左ヘ曲がり込むと遥かさ先に飯場が見えてくる。
     あすこまでが今日の行程.ただ見た目より遠くペースが落ちる。
     余りの遅さに着いたら私の持参した団子をあげると怒鳴った為か。あっと云う間に営林派出所.幕営地に着く。

   焚火を囲み入山の喜びを味わう。
     今夜は秋愁の名月.感傷に浸りながら食べようと東京から運んで来た団子はもうなかった。
     空箱が燃えている。

   トウモロコシは硬く食べれず。ぶっきらぼうに放り込んだ。譲ってもらった2本の長ネギは意外に甘味があり旨かった。
     醤油の焦げた香りが食を誘い.上野の山から採ってきた銀杏も旨かった。そろそろ晩飯になる。


              派出所―越百小屋
        ,
   10月07日快晴後雨 
     営林派出所Ts1. 5:17一6:17涸沢:30一7:20乙女ノ滝7:32一8:25小:37一9:26大10:15
     一11:15小:25一12:04越百小屋跡c2

    与田切川を遡る
     

      山径
   昨夜.焚火にネギを放り込み食べた味は捨てがたかった。
     ここ越百山への径は中央アにしてはアプローチが長く.裾野が私に楽しみを呼ぶことも多い。
     漸く林道も終わり山径に入いる。まだ紅葉美らしかぬ樹葉が生きよいよく育ち被っている。


    大高巻きの後.再び渓谷へ
   


     与田切川.河原で1本
     


   

     

    与田切川.中小川の径

   盛夏の猛々とした息苦しさは消え.夏から直接冬に移るような晩秋の姿が見受けられた。
     北アではもう裾野まで紅葉線は落ち.頂は新雪に包まれている。所により三段線が見られる筈である。

   乙女ノ滝は如何なる由来によるものか? 
     河原に降り立ち右岸に寄れば.あまり良い径と云えぬが山の懐に入った実感が湧いてきた。
     支流を望み.その支稜を上へとなぞって行けば鮮やかな樹葉が増している。


      遭難者
   途中,日大山岳部の遭難者と出隅わしす。膝に自分のピッケルを突き刺し歩行不能だと言う。
     まず先発隊が来て伝言を頼まれたが別れて30分も立たぬうち.当の本人がビッコを引き降りて来た。

   不運の彼等を見送った後.改め心を引き締め.今日の泊り場へ向う。
     渓谷は紅葉を増しカメラを回すのも忙しくなる。


   

   

    乗越へ中小川の径

    

     越百小屋跡Ts2
      遠く南アルプス北〜中部

      国蝶
   越百峠は秋が訪れると蝶の峠越えの道になると聞いたことがある。
     ある日を定め.国蝶オオムラサキが木曽路へ峠越えをする。小鳥の群れのよう気流に乗り.這い上がり越えて行く。
     この峠もその1つだと云う。今年はもう渡ったのだろうか?

      越百小屋跡.Ts
   八ヶ岳連峰・南アルプスと全山を仰ぐ眺望が波打つ地平線の如く描かれ素晴らしい。霧雨が舞い.薄く霞掛かるも浮き出す峰々が幻想的に思える。
     頂稜北面の樹葉の切れ目から漏れる紅葉は既に一面に樹葉を真っ赤に燃え上がらせ.蘭満とした紅葉美で飾り立てていた。
     私はものの哀れに浸り..時折小雨が降る間をみてはテントから出たり入ったりしていた。


                                 秋の中央ア.越百山と宝剣岳1. 七久保〜越百小屋跡
                                 秋の中央ア.越百山と宝剣岳2. 越百小屋跡〜南駒ケ岳
                                 秋の中央ア.越百山と宝剣岳3. 空木岳〜西駒.下山