関越道の中越金城山と上州赤城山・・巻機山山塊Top

     六日町を起点に竹永先輩の「百名山」を目指し.巻機山塊の本峰と里山としては深みのある金城山に挑む予定が少しよじれた山行になった。
   翌日は朝から荒天に見舞われ巻機山は断念せざる得なかった。早朝からの雨堰が日本海側からドンドン南下するのを見て.
   私は仲裁役に変わっている。.雨天の中.もう一の百名山.赤城山へ変更し酒宴になる。 2011年06月24〜26日.L滝島m見城.竹永.鈴木.松村

      6.24.中越金城山.雲洞コース・・短パンと小アブ群
      6.25.上州赤城.黒檜山と湖畔散策

     関東地方は不安定な天候が続いていた。当日は梅雨前線が北上.新潟地方から東日本に掛け大雨警報がだされている。
   新潟は最高気温29℃. 東京では昨夜我が家の上空に強い南風が吹き込み.夏とは思えぬウナる烈風が吹き付けている。そして今年初めて熱帯夜を記録した。
   又翌26日には台風5号が東シナ海に入り.九州.四国では大荒れになる。前線に刺激された新潟地方は局地的に断続的な激しい雨に見舞われる。

     竹永先輩が今年も税理士の全国大会に合わせ.百名山を目指し広島から上京。初日に入山の巻機山ピストンは時間的に厳しく.
   昨年の浅草岳山行の前半に登る予定をしていたが登らなかった金城山に.まず登り.足慣らしをし.翌日巻機山へ出向く積りでいた。

     それが天候の急変し諦めざる得なくなる。雨天でも如何にかなる.もう1つの百名山.赤城山に変更した。
   本来は百名山の最終の岳として赤城山を残し.花火を上げる筈だった。

    子持山に乗る天神尾根の残雪
   翌年5月尻セードした肩の雪渓・・関越道駒寄PAを過ぎて高速道から.8:40

     6月24日(fri).曇後雨
      jr御徒町5:47=6:05東武池袋,急行:15=6:57若葉.全員合流=関越道.湯沢塩沢IC9:00=雲洞コース登山口P.二合目上9:35.

    関越道
     東武東上線若葉駅に7時,全員が集合. 高雲の層雲が大地を一面に覆っている。その中.関越自動車道を突っ走る。
   天空は灰色の厚い層雲に覆われているものの.昨夜の吹き付けた烈風が中層の雲を巻き散らしていた。曇天でありながら以外と
   高速道からの眺望はよい。左手には関越道を囲む北秩父の山並が連なり.それに続くよう昨年忘年会山行をした西上州の山々が望まれた。

     高崎を過ぎると右手に榛名連峰の山並が.幾つものコブを乗せ.一山一山ははっきり描きだされている。
   主峰榛名山から右端へと水沢山に延び.更に大きく右手に目を振ると.裾にはこれ又長い裾野を持つ赤城山が独立峰的な雄姿を構えどっしり構えている。
   その中央を流れるのが板東の利根川沿いに高速道が綴られていた。そして渋川にでると正面に軍艦のように大地を跨ぐ大きな子持山が姿を現わしている。

     その稜の中央ワインド辺りからは遥か彼方に谷川連山の双耳峰が遠望されている。昨年の今頃はこのメンバーで西黒尾根から入山していた。
   頂の南肩にはまだ大きな雪田が残されていた。尻セードで天神を下った残雪も眺められている。

     右側前方に迦葉山の円いコブが現れるとその先は上州武尊山へと導き出されている。豪雪に遭い野宿し.朝方は山寺で座禅勧められた迦葉山.
   又このメンバーで.過って日光白根山の帰りに寄った.玉原の大ブナの森はその中程にある。

     国境の山々が近ずきだすと左前方からは驚くほど大きくなった大峰山が構えている。
   山陰には吾妻耶山が聳え.小出俣沢右俣の藪山がある。そして源流を尽きるとマナイタグラが現れ,山並の頂点に当る谷川岳に至っている。

     この山懐は昔から春夏秋冬.季節を問わず歩き回り.国土地理院の地形図は赤線だらけになっている。
   それは上越道を通る都度.若い頃歩んだ山域を見詰めては.改めて再起し望む.上州の山々でもある。

    中越飯士山
   建ち並ぶリゾートマンション群.越後湯沢付近.8:56

    塩沢大和線
     清水トンネルを潜ると魚野川沿いに入り込む。上州側に比べるとやや気持明るい高曇に変わっていた。日にちに変化し崩れる天気.
   今日は前線が南下する前に少しでも金城山の頂に近ずかねばと考えていた。山に入れば途中で必ず雨に叩かれるだろう。

     後座席右車窓から望まれる風景は岩原のゲレンデ。上越道は飯士山の南裾を迎え.西側の肩を回り込んでいる。
   積雪期にはナイフリッジを築く支尾根がゲレンデの左側端にあり.頂からストレートに落ちている。その尾根が正面が望まれていた。

     高速道を塩沢石打ICに降りると高雲だった空が切れ薄日が射しだした。崩れる前の疑似好天,眩い陽射しが照り付けている。
   もう崩れることは分かっていた。この天気を早く有効に使えねばと車は塩沢大和線を金城山の登山口.雲洞へと直進した。

    割引岳と巻機山井戸尾根
   塩沢大和線早川前の「ヤマザキ屋」の店先から.9:16

    割引岳と巻機山. 右がニセ巻機山と井戸尾根.
    手前は金城山北之入コースと高棚コース. 高棚コースの裏が支流の高棚川になる。

     前方に巻機山が聳え目指す金城山の山麓に入る。運よく早川手前で小さな「ヤマザキ屋」を見付けている。昼食用の食糧を買い込む。
   ガランとしたケースには結飯6個に菓子パン類が少し並んでいた。コンビニのない場所.国道に出ねばないと思っていただけに文句は言えなかった。
   まずはひと安心。全部を漁る形になる。店先からは金城山に続く巻機山の背稜が見上げられた。

       金城山雲洞コース
    登山口P.二合目上9:35一10:10三合目一10:25四合目一11:30小:40一11:10五合目長峰一11:15小:25
    一11:50七合目12:05一12:20滝入りコース分岐:30一12:50八合目一13:05九合目兎平ブナ林一13:15小:25一13:30金城山.

     雲洞コース駐車場
    
    集落にでるまで細い一車線.退避場所はない.9:30

     湯沢塩沢ICを降りると直ぐ登川出合の登川橋を渡り.塩沢大和線は国道291号線と清水街道の早川T字路にでる。
   ここ早川は路線バスの登山口.jr小出駅から15分ほど。右折し直ぐ逆L字に左折すれば雲洞の集落に入る。

     雲洞庵入口前を通ってから雲洞コース登山口へ. 入り方が分かりずらく2度ほど地元の人に尋ねている。そして岩井沢川の上流.
   穴場沢左岸沿いの狭い林道へ.車体ぎりぎりの道幅の凸凹道に入り込む。今年はまだ草刈が進まず7月10日にするとのこと。

     車1500ccに5人乗り.ザック類もある。枝木が被さる狭い凸凹の裸土で大きくバンドしては底を摺り摺り登る。
   煩い枝の張りだす樹林帯を抜け.2合目にある堰堤を過ぎると駐車できる空地は直ぐ分っている。
   立木が取り払われ凸凹の草茂る荒地。広さの割には車4台程しか停められない狭い取付き地点だった。

    四合目への径
   穴場沢左岸沿いを遡る.10:16

    金城山
     金城山1369mは割引岳.巻機山の前衛的な山として見られがち。ただ裾野から仰ぐと急激に高度を上げ.以外と鋭い形を示している。
   雪のシーズンに眺める山容は憧れの山と一変し.魚沼の畔道から望むと常に雪白き凛々しい山並だった。

     無雪期にはそれぼど目立たぬ岳. 雪をまとうと積雪に深みを与え.山襞を素晴らしく輝かせ.ピラミット型の岳が里から見上げられている。
   積雪期に見る山は常に凄味がある上越国境を潜った土樽から仰ぐ.足拍子岳と似た感じを抱かさせる里山だった。

     金城山という山名は里から見上げると金の字に似ていると云うことらしい。
   昔から巻機山.八海山と通い.前衛の山として知ってはいたが20代頃までは見上げるだけの素通りしている山でもある。

     信仰の山であり.里から近いこともあり登山コースは多い。北側の三国川側からは金城の集落を抜けてくる水無コースに滝入りのコースがある。
   又大月コースは六合目で雲洞コースと合わさっている。清水街道沿いは早川以外に上長崎から入山する観音山コースと北之入コースもある。

     南長崎からは長棚コースがあり.ここは冬期によく登られている。信仰の山とは言え何処も厳しい試練のコースのようだった。
   昔長崎の直ぐ上流.登川の沢口から雪を踏みしめ巻機山に何度か登った覚えがある。当時はまだ冬季は清水までバスの通らぬ時代だった。

    塩沢の田園を見下ろす
   向かいに小高い桝形山.10:54
    アプローチとして通過した早川付近.手前は清水街道か?
    左の主尾根が観音山コース

    雲洞コース
     水無コースを除けば何処も一長一短の距離だった。私達は雲洞コースをピストンする。昨年も計画されたが会津蒲生山に変っている。
   今回初めての挑戦になる。駐車場から三合目までは緩やかな左岸の杉林の林道。道幅は1mほどで雑草に被われている。

     山道になると急に傾斜が増し.沢沿いを延々と登ることになる。今年はまだ手付かずの草刈りの足場はジャングルのよう茂っていた。
   陽が差しだすものの眩さは生い茂る青葉に遮られ楽だった。登りだしてから1時間ほどで天気は崩れ始め.雨雲に覆われるようなる。

     猛烈な蒸す山道,ただ水気を十分に吸った沢沿いは見た目は瑞々しい。霧雨を生み蒸す暑さに登る安らぎを与えていた。それでも出る汗.
   今回は水分を吸収する冷水用タオルを購入し持参している。顔にそっと撫でると汗がみるみる吸い込まれる。

    六日町の真東あたる坂戸山
   右岸沿いに沢と離れ小尾根から望む.10:32
   坂戸山は戦国時代の坂戸山城があったところで山頂に祀られた権現堂の前に2等三角点があり.標高は633.69m.基準点は「坂戸山」。

    尾根らしかぬ尾根
     ペースは思いの他上がらず.小刻みに休みが多くなる。まだ体の調整が整っていなかった仲間がいる。
   私にとっては楽な登行になる。前回の見城氏との御坂黒岳トレーニング山行が体を慣らしていた。手術後の白内障の目の仕草が大分楽になっている。
   今思えば改めて霧中の御坂黒岳に登れたことにも感謝していた。

     次回は滝島氏から初めて夏山登山の提案があり.昨年企画された魚沼中ノ岳山行が待っている。雨水ではなく残雪を利用しての登山。
   入山日は三国川十字峡から中ノ岳避難小屋に直接登らねばならないだろう。時間と体力が全員もつだろうか?

     飯豊の場合は雪渓歩きで助かっている。今回は蒸す樹林帯で登りで苦労している。
   越後山脈の主格に入るには前日.麓で1泊せねばならないだろう。気は若く思うが.もう考えだけでは進められぬほど年を取っていた。

     大滝手前で口をゆすぎ再び右岸に移る。朝霧の雫が乗る樹葉の枝々が揺れ散り.体を濡らす。風のない所でも幾らかだけでも汗は抑えさせていた。
   四合目「不動滝」のポイントで左岸に移ると沢筋から離れ.急斜面をひたすら登るようなった。そして登りは何時しか中腹から尾根筋に変わっている。

     高低差1100mのコース.急登が続く。五合目「長峰」を過ぎる頃.霧雨に響き渡る春蝉の鳴き声が谷間に満ちてきた。
   ブナの巨木が現れ.時折フクロウの啼く低い声が谷間の空間を渡るよう抜けてくる。間を空け啼くフクロウとの調和が自然に噛合い.耳元に優しく伝わった。
   一昨年はやはりムジナ平から鳥甲山の登り始めると朝霧に包まれた尾根筋でウグイス混ざりのフクロウとの合唱を耳にしていた。

     六合目手前の水場は源流の細い沢水になり.ひよっこり出た所が六合目「クイラ沢ノ頭」だった。
   コブとも.尾根の尖き出だしでも.源流の尖っ付きとも云える場所。1/5万地形図を読むと沢筋を歩んでいた。

     地形がすっきりせず。又627.3m三角点峰を越えてくる大月からのコースも.ここからは分からなかった。
   振り返ると明るく視界が開け.坂戸山が見下ろされる所にでる。

    七合目.11:47
    
 
     再び傾斜が増し喘ぐ登りが続く。更に明るさが増し.一時なだらかになるも登りの小径はまだまだ続いている。
   ブナの樹林に変り笹藪帯に覆われた。最近では東京近辺を歩んでいるせいか? これほぼ密生している笹藪を歩むのも珍しくなっている。

   尾根らしくなる。

       s42年同期生
   皆さま元気

    見下ろすようになった坂戸山
   観音山コースの尾根にでて.12:07
    左の谷間が遡ってきた穴場沢

     左手が六日町.右側が三国川の河口に広がる五日町.その下流の霞む所が浦佐の街並になる。
   右手の尾根は八海山末端の六万騎山320.7mコブ. その先が霊泉小屋に至る大崎八海山社務所になる。
   坂戸山は正面左尾根が寺ガ鼻コース. 頂の左肩には昔坂戸城があったらしい城跡が残されていた。

    金城山から坂戸山との稜
     坂戸山の写真を見下ろすと坂戸山寄りの鞍部付近からは今朝利用した塩沢大和線が望まれた。その先に大月隧道がある。
   潜ると五十沢.三国川沿いの登山道にでて落合六日町線に結ばれている。又湖の南側.写真に見える583mコブを越える鞍部が大月の登山口。
   雲洞六合目でなく.滝入コース六合目で合流するとある。

     風通しのよい尾根上で変化に富む雲塊り群が現れだす。やや風が起き.ガスの流れが判り易くなると又一時の白みを持つ別のガスが流れ込む。
   灰色の重いガスは留まっている。小雨が降り枝雫が落ち始めると明かるさが増し雨雫は変わってきた。そして又雨雲は薄くなる。

     ガスの切れ目からは魚野川対岸に信越国境の山々が望められ.又上越の山々も眺める。南下した前線はまだ中層には雨雲を集めていなかった。
   墨絵のような山陰が遠近の重量感を山並に重ねている。以外と遠方まで望めた。又その一瞬の樹間に切れる遠方の姿がよい。頂での眺望が楽しみになる。

      遠のいた南魚沼市六日町と浦佐
     12:21

      更に小さくなった坂戸山. 八海山.越後駒ケ岳.中ノ岳. 手前中央が阿寺山.更に手前が高倉山。
   金城の集落から皆沢川沿いを詰めると滝入コースと合わさるコブを迎え.八合目にでている。

    越後三山と三国川流域
   12:21

    滝入りコースと合わさりるコブ
     頂まで中途半端な距離. 結飯を食べるには場所柄,中途半端な距離になり.まだ時間が掛かりそうだ。厳しい登りが続いている。
   それでいて空腹感を持ち始めていた。そこで滝さんのザックから蜜柑の缶詰が出る。山で蜜柑とは懐かしい。何時頃食べただろうか?

     子供達と一緒の頃か? 何度も食べた筈だがはっきり想いだすことはできなかった。
   少し甘過ぎる蜜柑の缶詰に濃い甘みが喉を通る。ホークがなくラッパで口に流し込むとアッと云う間になくなった。・・後は林檎とレモンが残された。

     

13:24
    イワカガミ
     八合目前後から生い茂る煩い樹林の径脇にイワカガミの群生しているのが見られた。その群がる群生の密度は凄い。
   歩む先々に右に.左に足元に咲き競い.群生の一房を見詰めているとその一輪に又華麗な小さな花の姿を見て意地らしくなる。

     八合目先の「梯子坂」と呼ばれる細尾根の急登を過ぎて明るい台地にでる。三角点標石があり.長崎からの登山道の分岐になっていた。
   少し下った窪地には板切れに「水場60m」の案内板があった。ここもズーとイワカガミ街道になっている。

   南西方面・・ 上越国境稜線から信越国境
   湯沢の街並みと一二峠.13:00
   右から鳥甲山,苗場山.下りて佐武流山. 左側は上越国境稜線の仙ノ倉山.万太郎山.谷川岳に吾妻耶山。

     漸くして尾根は緩やかになり九合目「兎平」にでる。頂を前にしてここはブナ林の中だった。鬱蒼と生い茂る樹林帯.
   頂はまだまだ先と思わす不思議な地形の場所だった。

     右手に樹林が切れれば再び魚野川上流. 源流の山々や清津川を隔てた苗場方面が遠方の山並として眺められている。
   霞が濃いにも関わらず以外と立体感を持ち.遠近を現す山並みで望まれた。1つの岳を見付けると綴るが如く.次の山名が頭に浮かび現れた。

     短い間隔での休みが続いている。それでも時間通り.ラスト1本を頑張れば頂は目の前だった。
   又やや風がでる。もう1歩で頂に立つ。ブナの切れた地点からは灌木混ざりの岩稜が目の前に姿を現した。
   東面が望まれ.右手が抉れ落ち.登り返して越えた所で鎖場だ。越えれば頂に立つ。

  巻機山北方稜線

  東側方面は手前のコブから金城山〜割引.巻機山.13:30〜14:20

     金城山山頂1369mにイワキ頭1367.0mと1475m峰. その山蔭になるため大兜山.大割山は望められない。
   割引岳に続くこの稜の左側(イワキ頭の先の北東側.)の谷間は五十沢川裏巻機渓谷の右岸にあたり.割引岳.巻機山と結ぶ厳しい登山道がある。
   中央奥は牛ケ岳1961.6mと割引岳1930.9m.その陰に明日登る巻機山1967mが聳えている。

     左奥が越後山脈で越後沢山に本谷山. 下津川山.奥利根源流の山々になる。下津川山の裏は見えぬ平ケ岳.
   巻機山の右.井戸尾根を越える先が谷川連峰.朝日岳からの上越国境稜線へ。

  金城山.頂の半分の狭い敷地

  左方から白霧が固まりが押し寄せる

    山頂
     後から追い付く形で待望の頂に立つ。ミソ汁.スープ類はないが美味いコーヒーを飲む。結飯を半分食べたところでコーヒーが届いた。
   先に到着した仲間達がコンロの仕度をしてくれていた。食糧買出しから始まった今日の昼食はちぐはぐだが喉通しはよい。

     やや狭い山頂に立ち背に体を向ければ西側に構える岩壁が石棚沢の谷底へ鋭く.それも垂直に抉り落ちている。ここ足元から谷底は覗めぬほど深い。
   石棚沢は谷間の下流で高棚川と名称を変える出合は登川沢口付近になり.対岸の山々はガスで霞みだしていた。

     起伏の激しい岩稜が割引.巻機山へ延びている。更にそこから右遠方は谷川連峰へと連ねる。
   左遠方は越後主脈,本谷山や丹後山へと連ね.その先に越後三山がある。山名を確認する間もなく.一陣の風が目の前を抜けている。

     左手の谷間三国川からは霧が巻き上がり.塊が追い風に乗ると.大きなガスの塊は大舞台で幕が閉じられるよう厚いカーテンに閉ざされた。
   一瞬にして周りは灰色の世界に変わってきた。丁度1つの結飯を食い終え.メンチパンを齧り始めた時だった。

    金城山
     金城山南面に屏風のよう落ちる岩壁の頂に立っている。鋭く切り立ち.胆を冷やされるスケールの大きさに驚かさせられている。
   正に石棚沢源流は垂直に落ちる屏風の大岩壁。それに比べ頂の表側は緩やかな藪に被われている。それでも里から見上げる頂は鋭かった。

     対比するかのよう藪を漕ぎ.登り続けてきた登行は期待を裏切らなぬ頂になっている。
   巻機山方面しか望めぬ頂は直ぐガスに閉ざされてしまったが.以外にも私達に神秘な気持を植え付け.満足ゆく頂として残された。

     狭い頂に立ち.望めた眺望。天候から見れば一瞬の凱歌だった。一瞬だけに望めた周りの山々が脳裏に焼き付けられている。
   そして大荒れになることも.又晴れることもなく.霧雲の湧き漂う霧粒は不安定に揺れ動くも.下山まで如何にか持ち続けくれていた。

    
    ガスに包まれだした狭い頂

    屏風の絶壁の対岸先は霞む飯士山
   河原は登川沢口付近.13:49

     その後眺望はなくなった。束の間の眺望は細かい霧粒のガスが全てを埋め尽くし.灰色になった世界だけを動かしている。
   風がやや流れる霧雨は小雨に変わっている。それでも頂には正味1時間ほど留まっていた。

   一気に下る径.15:00
      往路を下山
    13:30金城山.大14:20一15:15レモン:25一16:15四合目一16:45登山口=広域農道=旅館「龍言」=ダイヤパレス六日町.¥1000.

     後は来た山径を下るのみ。重くなりがちな足を庇い両手で補佐し山を下る。掴む枝木が多いので助かっていた。
   登り以上に急激に落ちる登山道。中1本でレモンを齧り里にでる。

    トラロープ
     谷間には所々に幾つもトラロープや鎖が据え付けてある。沢沿いは何処も岩崩れ混ざる粘土状の土壌。
   斜めに傾く土砂で足場の悪い所が多い。登りは別として下りは丁寧に枝木を掴むより.ロープに頼る方が時間的ロスも防げられた。

    岩井沢川穴場沢
   北方坂戸山方面を望む,霧雨から小雨に.16:02

     霧雨立ち込める四合目で忘れた帽子を拾い.三合目でフキ.ゼンマイを摘みながら駐車場にでる。それを待ち構えるよう雨足は早くなる。
   滝さんが車をローにして林道を下って行く。アクセルを離すと停まるそうなスピード。車の底を地面に打たないよう気を付けている。

     集落に入り抜けると広々とした広域農道の舗装道路にでる。雨足は更に激しく,路面を叩く雨.ワイパーがフルに動く。
   昨年と同様に旅館「龍言」に寄り.シート類を受け取り.すかさずパレス六日町の湯殿に飛び込む。

    越後の小アブ
   ジャングルの出口

     小アブの好む谷間をピストンしたようだ。下山して両足に無数の刺された跡が残された。数えると片足に20ケ所もあった。
   それでも短パンでの行動は霧雨に快い登りになっていた。登山中は刺されるも痒みや痛みは感じられなかった。

     下山して兎も角.掻き壊す小さな刺し口が無数にできていた。下越地方の山々では登山を控える時期だと聞いたことがる。
   来月の中ノ岳山行は大丈夫だろうか? 対策が必要だ。帰宅して3日目.今でも血痕を溜めた痛々しい傷跡が幾つも残されていた。
   もう1人の短パン愛用者は見城先輩.タイツを穿くも漆に被れたらしい。

   翌朝の金城山
 
  ダイヤパレスから6月25日6:00
   重なる1475m峰.イワキ頭1367.0m.金城山1369m
  
   頂に避難小屋らしき鋭角が望める.右尾根が北之入.高棚コース

     1971年(s46年)5月にOB山行で割引沢を登っている。その折六日町西山温泉「木ノ芽山荘」に宿っていた。田圃の中の小さな宿だった。
   畔にはまだ雪残る5月の連休.白銀煌めく金城山の雄姿が.無雪期とは異なり悠然と構えていた姿を今でもはっきり覚えている。
   当時宿前から撮影した金城山右正面が今回のルート.

   2011年08月.朝日岳からの帰路.塩沢から撮った坂戸山からの金城山 2014年10月.割引岳から金城山

    ダイヤパレス六日町
   10F居間にて.20:49

    酒宴
     「パレス六日町」に入室した同日.開業したパレス前の居酒屋はまだ商いを続けていた。失礼な言い方だがサービスはよいと云えなかった。
   改めて入る気にはならず.その後次回の為に偵察しておいた清水街道を横切った駅前通りの同じような北海道産の居酒屋に寄る。

     又酒屋が8時に閉店すると聞き氷を購入.居酒屋の冷凍庫に託す。値段は判らぬが肴はよい。ホッケはやや脂が少なかった。
   生ビールが美味い。生酒は竹永氏の参加で量と数がでる。地酒は注文の都度替わっている。滝島氏も鈴木も皆よく呑んだ。

     前回の教訓で今回は何事もスムーズに運んでいる。ただ最後の米粉のラーメンは口に合わず不味かった。
   ラーメンに関してはそれは又翌日に起きる序曲でしかなかった。最後にガッカリしパレスに戻り.ウィスキーで口直ししている。
   否や1杯のみ.皆寝床に退散した。少し疲れたようだ。それに天気予報は明日の巻機山行を中止にさせていた。その呑み過ぎもある?

     6.24.中越金城山.雲洞コース
     6.25.上州赤城.黒檜山と湖畔散策