丹沢大山,三峰.鍋嵐周辺の山々Top
        続々.東丹沢東端の瞑々たる低山・・鍋嵐から大山三峰

   藪絡む鍋嵐から物見沢を登り返し三度.大山北峰に立つ
      三又路から鍋嵐北尾根に立ち.物見沢右岸尾根下降―三峰北峰小唐沢川右岸尾根から鳥屋待沢左岸尾根. 2009年03月15日.単独

      鍋嵐北尾根(ゴジラの背尾根)・・ワカサギ釣り
      物見沢右岸尾根下降―北峰小唐沢川右岸尾根
      鳥屋待沢左岸尾根下降

    3月15日(日).快晴
      jr御徒町4:49=5:11小田急新宿.宮ヶ瀬ダムハイキング周遊券¥1.710.快速:31=6:22本厚木:55=7:40三又路bs

   前回.2月の山行は大きなミスを重ねている。それを補い自分自身を目覚めさせるためにも.今回は丁寧な山行に気を付けねばならなかった。
     当たり前のことだが地図と磁石を持ち.鍋嵐と三峰山と2つの峰を繋げるルートを探っての入山。

   鍋嵐山塊の核心に入ることで.この山域の概念を身を掴み.実のある山行にしなければ先に進めないと思われた。
     杣道,径路の踏み跡を歩み目指す山を丁寧に見つめ楽しむのみ。

   天候にも恵まれる。この処日も大分長くなった。先月と同じ電車に乗車した。前回の日の出は厚木付近だったが海老名辺へと延びている。
     東丹沢の東に通い始め.山登りを重ねる内に路線バスの乗車は七色温泉入口から煤ヶ谷・土山峠へと奥に延び.今回の乗車で4度目になる。
     直接ゴジラの背を詰め鍋嵐に目指すため路線バスは終点の宮ヶ瀬の1つ手前の三又路バス停まで乗り継いでいる。

   前回と逆側からのルートを求めて鍋嵐から物見沢へ降り返し.三峰北峰小唐沢川右岸尾根を詰め三峰山に立つ。
     そして惣久経路谷から太郎川出合の煤ヶ谷に戻ることにした。今回も前回と同様に擦れ違うハイカーは独りも居なかった。

    湖畔から望む鍋嵐北尾根(ゴジラの背尾根)
   秦野清川線山王橋より.8:01

   鍋嵐北尾根を上がって667mP.右に回り込み北峰720mに立つ。その裏側の山陰に鍋嵐が聳えている。
     北峰から右手に延びる背稜は滝ノ沢左岸尾根を正面右に眺め.中央の鍋嵐北尾根を末端から詰める。

   更に県道を遡り芋洗沢釜田川橋からの鍋嵐山塊へ.8:08
    左がハタチガ沢.鍋嵐北尾根を挟み滝ノ沢. 中央北峰二股界尾根.扇状の右が滝ノ沢左岸尾根.

       鍋嵐北尾根(ゴジラの背尾根)
     7:40三又路bs一8:10閉鎖された5号橋一8:20北尾根取付一赤白柱A13.三角点尾根上一8:45赤帽白杭H17.K4
     一9:10小:20一9:25(677mP)一10:00北峰ジャンクション一10:20鍋嵐:30一11:00能ノ爪.

      清川秦野線
   快晴の明るい陽射しを浴び三又路からヤビツ峠への県道70号線(清川秦野線)に入り南下した。
     先月は初めにヤビツ峠から大山北尾根に入り.北尾根を横断して大山にでるために逆に清川秦野線を北上した。
     ヤビツ峠を北側からして越し諸戸まで下った逆側の街道口。

   中津川沿いの街道は車の往来は少なくバイクのトローリングが目立った朝方だった。時折轟音を撒き散らし通り過ぎて行く。
     高畑山.丹沢三峰への登山口を右手に分ける。路線バスに同乗していた2パーティがここから丹沢山に取付いていた。

   湖畔沿いを辿ると扇状に広がる目指す鍋嵐北尾根の末端が望まれる。小さな山塊だが日帰りで気侭に歩むには面白い山。
     吹風隧道を潜り霊園を過ぎると北尾根の末端を真向いに迎え.近づくにつれ鍋嵐の山容は大きく膨らみ.誇張する起伏が荒々しく描かれていた。

   北尾根の取り付きは5号橋から綴られる清川村道士山高畑線.
     立派な清川隧道が完成され.膨大な資金を投入されているものの中途半端な工事で中断されいた。隧道の北出口からの道はない。

   完成されている湖畔道の入口には立派なゲートで常に確り閉鎖されていた。
     先週は反対側.土山峠から鍋嵐に挑み.諦め堤川周辺を歩んでいる。その時のことを弾き飛ばすべく.今回は反対側の北尾根から目指した。

    ワカサギ釣り
   左岸側からの5号橋

   閉ざされたゲートの右脇から回り込む5号橋でニジマス.ワカサギ釣りをする人達と出会う。
     見る間に8cmほどのワカサギをサビキで1匹.3匹と釣り上げている。本命のニジマスはまだ姿を見せず回遊してくるのを待っていた。
     仕掛けはワームとエビ. 聞くともなく聞くと今朝の登山者は0。「気を付けて楽しんできた下さい!」と嬉しい言葉が返ってきた。

    鍋嵐北尾根取付き                   土山高畑線
     8:34
    未完成の右岸湾岸周遊道のゲートと5号橋.8:26        路肩護岸壁の左端が北尾根の取付き

   5号橋から道なりにUターンする形で右岸沿いの林道に入る。
     鍋嵐北尾根(ゴジラの背)は中津川の支流滝ノ沢とハタチガ沢(二十女沢)に挟まれた尾根で西側山腹を歩むようになるとハタチガ沢出合にでる。
     この北尾根の末端は護岸され.堤が側壁となり連なり築かれていた。末端で探し回るも手が付けられぬ場所だった。

   5号橋を渡って右岸を少し戻りる形で下り.北尾根に掛かる護岸堤を見ながら取付き地点を探しながら歩んでいる。
     途中でマーキングの赤テープを見付けるも取っ付きの傾斜はきつい。ハタチガ沢出合へ左手へカーブする手前の護岸の切れ目から取付いた。

    尾根末端の植林帯
   尾根へ突き上げる対岸に朝日が昇る.8:14

   尾根末端は植林され.その間伐された斜面を詰める。
     見た目より林床は起伏があり登りずらい。浅い作業道を見付けるも枝打ちされた枝木が転がり.枝木の絡みも多い。
     深い落葉に被われていた。ただ喘く間もなく尾根上にでている。

    宮ヶ瀬尾根猿ヶ島とハタチガ沢林道
   北尾根に乗り.初めて目にする対岸の尾根.8:46

   朝日を浴びるゴジラの背尾根の尾っぽに乗る。
     尾根に突き当たる向かいがハタチガ沢.ハタチガ林道が617.2mPの山腹を横切っているのが眺められる。
     山腹を横切る林道の対岸上部は先週逆走した宮ヶ瀬尾根の頂だった。

    鍋嵐北尾根を北上
   北尾根上部を見る.8:53

   尾根筋は三角点標石が狭い間隔で多く立てられている。
     緩やかに登る尾根は直ぐ左側が植生保護柵沿いになり.赤白柱.赤ペグ.黒白抗と境界線を示すバラィテーな標杭を多く見る。続く標杭類
     右側から北西に延びる支尾根が合わさる手前で.先ほど渡ったゲートの白い5号橋が遥か右後方に小さく見下ろされている。

   短い鹿棚を過ぎ.8:57

   宮ヶ瀬尾根525mPより南東へ綴られる尾根
   左手の奥方は仏果山と経ヶ岳.9:19

    本間ノ頭か金沢を取り囲む2つの尾根と宮ヶ瀬
   10:07

   本間ノ頭栂立尾根と宮ヶ瀬湖から高畑山.丹沢三峰に通じる宮ヶ瀬金沢の右岸尾根が重なり連ねている。
     中央右が茨菰山(いばつきやま).斜め左へ石老山。その奥に霞み繋がる尾根が三頭山笹尾根になる。

    丹沢三峰と中央右が松小屋ノ頭
   中津川の対岸を望む.9:30

    宮ケ瀬金沢右岸尾根844m峰から派生する尾根に送電線27号.28号鉄塔が乗っている。
      ヤビツ峠からの右岸尾根.栂立尾根2010.12を横切り,宮ケ瀬湖西岸に抜ける送電線新多摩線の鉄塔群。

    中央左奥が丹沢山から綴られた丹沢三峰(太礼ノ頭.円山木ノ頭.小さい尖っきの三ッ峰.本間ノ頭)
      手前がジャンクションに至る滝ノ沢左岸尾根.2010.03.

   痩せだし傾斜がやや増すと右手に丹沢本峰に添う三峰の大きな尾根が広がりを見せて.取付きから丁度1時間で1本取っている。
     脇に丁度よい太い幹が股ほどの高さから2つに分れ.枝幹を伸ばしている。その上に足を掛け西面の山々をカメラに収めた。

   1ケ月前にはヤビツ峠から大山北尾根の鉄塔尾根を経て唐沢川に下り.大山三峰を横断した。
     目の前に煌めき光る2つの鉄塔は送電線新多摩線. 新秦野変電所からヤビツ峠を越え.大山北尾根の西側沿いに北上し
     この27,28号鉄塔から宮ケ瀬湖.津久井湖を跨ぎ新多摩変電所と結ばれている。風はないが休むと肌寒い。

   小さな677mコブ.10:17

   677m圏峰(赤帽白杭38がある)は右手へ確りした踏み跡があり? 左手にも大きく支尾根を延ばしている。
     この尾根にハタチガ沢へ下る踏み跡が綴られていた。足場の狭まった森のジャングルを潜っているような尾根。

    鍋嵐北尾根下半を顧みる
   宮ヶ瀬湖から綴ってきた北尾根を見下ろす.10:19
    左上は宮ヶ瀬湖

   塞ぐ根這う痩せ尾根.9:47

    ハタチガ沢鍋嵐沢流域
   760m付近の北峰の登りより.10:24

   奥が熊ノ爪からの宮ヶ瀬尾根.落ちた所がオオユナラノ沢への最低鞍部. 更に奥が辺室山と641mP.
   中央の右から斜めに下る尾根が719mPの北尾根.

    能ノ爪からの宮ヶ瀬尾根
  
    前回は反対の堤川側から綴りピストンしている

    北峰ジャンクション
   北側鞍部より見上げる.10:28

   樹林の途切れる所はない。踏ん張って這う根.枝を掴み登ればト字のジャンクションにでる。
     本来なら北側と西側に2つの大きな尾根を延ばし.樹間を透し辺室山方面が望められる筈が。北尾根の頭とも云うべき所。

   北側を右手へ入れば滝ノ沢左岸尾根から唐沢キャンプ場や滝ノ沢を経て.朝方の5号橋にでられる。
     急に切れ落ちた分は腕力でジャンクションを登り返せば呆気なく鍋嵐の頂にでた。

   鍋嵐の頂
     10:36

      鍋嵐山
   樹間を透し四方の山々をジッくり望めば判る程度の眺望と地味な山頂だった。
     伐採された小さな空地の頂は灌木のジャングルで被われている。ただ頭上から溢れる陽射しは暖い。

   霞が掛かりだしている。斜め頭上に太陽が煌き.久し振りに蒼く染まる大空を仰ぐ。逆光に輝く天空は光の妖精が遊ぶが如く煌き仰がれた。
     又一点の微塵もない空はジッと見詰めていると濃紺の深みに吸い込まれそうに深く蒼い。

   小カップに熱い紅茶を3杯.魚肉ソーセイジ半分とバナナの不似合いな食事を摂る。
     そして今日.3本目の煙草を吸った。山での煙草は大分少なくなっている。況して落葉の被われる山では自粛せざる得なかった。
     乾燥した大地に携帯用灰皿から火玉でもこぼれたら大変なことになる。ただまだ禁煙の決断はできずにいる。

   北尾根のゴジラの背は岩混じりの踏み跡であるものの自然林に包まれ.末端は杉林.急登は根曲等掴むが安心できるルートだった。
     危険な箇所はない。前回は磁石が中途半端に壊れ対処に困り.使えないと判るまでが大変だったが。
     今は気も晴れ晴れしている。この先は大山三峰を目指し.ゆっくり歩めばよいと思っている。

      鍋嵐山頂の標識
   頂の木立には「ナベワラシ」と手作りの山名板が表示されていた。又清川村地名抄には「ナベアラシ」と記されている。
     国土地理院の地図は「鍋嵐」である。どれが正しいのか?

   「ナベアラシ」の由緒は昔落武者が丹沢山から吹嵐の沢を登って来て.この地(けわしい峯).ハラスリ(急坂で登るのに腹がすれるの意),
     ウマの背(馬の背のようにけわしい意).唐沢側は地獄谷に至り.食料が全部なくなり.もう鍋はいらないと言うことで.ここで鍋を捨てたらしい。

   鍋は沢の下の方までころがっていったとのことから鍋嵐しと名付けられた。又この山で薪炭,木材等の業をして.もうけた人がなく.損がつきごとで
     ナベッコワシ,つまり食べることができない.といったようなことからこの名がつけられたとも言われている。
     とにかく山全体が険しく.作業は困難な場所という意味になる。 「清川村地名抄」s57年度より

   かながわ山紀行(かもめ文庫).植木知司著によると毒草のナベワリが多く自生しているとのこと。
     又春の花で舐めると舌が割れるほどだと云うことから転化したらしいとも。これが一番筋が通っているかも?

    後方はは辺室山と641mP
   手前が鍋嵐沢,尾根の先がオオユナラノ沢.10:57

   前回2日に堤川左岸尾から入り.鍋嵐東尾根で迷った719m圏コブの北尾根(写真上)は中央の急斜面を途中まで下り戻っている。
     この急斜面を下ったオオユナラノ沢が大変のようだ。遡上がよく.下る場合は左岸沿いで厳しいトラバースを強いられるとのこと。

    自然林に満ち溢れる尾根がこの鍋嵐山塊を包んでいる
   熊ノ爪への尾根は.この先で痩せ尾根に変わる.10:51

   丹沢山塊概念図. 鍋嵐周辺ルート図

   鍋嵐北尾根(ゴジラの背尾根)・・ワカサギ釣り
   物見沢右岸尾根下降―北峰小唐沢川右岸尾根
   鳥屋待沢左岸尾根下降